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いつ来ても落ち着かない場所

「ほら、これはどうだ?」
「…似合うかな」
「安心しろ。いい服は誰にでも似合うように出来てんだ」

そう、ここは例の百貨店のVIPルーム。
仕事関係の方々向けの挨拶用に
私の服を買いにやってきたのだ。

「酷い!私じゃなくても似合うみたいじゃん!」
「あーはいはい。まるでお前の為だけにあるような服だなー」
「逆に嫌だ」
「何て言えばいいんだよ」
「思った事正直に言って」

んー、と考える社長

「どれも似合うからどれでもいいんじゃないか?」
「……へへ」

嬉しい嬉しい嬉しい!
思わずニコニコになっちゃって
どれにしようかなーって選び始めた

「ほんっとに単純だな」

呆れたように笑う社長
いいもん、単純だもん嬉しいもん。

「…あ。A、ちょっとこれ着てみろ」

そう言って私に差し出したのは
これまた高そうなピンクベージュのワンピース
タイトなラインだけど丈も上品でとても綺麗だった。

「これ。お前のイメージ」
「ミンソクの中で私ってこんな綺麗な色なんだ」
「調子に乗るな。豚色だろ」
「絶対着ない!!!」
「はは!いいから着てみろ」

ポンポンって両肩を押されて試着室に入った

「どうかな…?」
「…決定だ。」

顎に手を当ててほぉ〜って呟いたあと
うんうんって頷いた社長

「でもこれ…多分桁違くない?」

こういう所って何で値札がないんだ
非常に困るのだけれども。

「前に言ったろ?お前に使う金は惜しまない」

世界中でこのセリフを言える王子様は
他にどれ位いるのだろう。

私にとってはたった一人だけれど。

その他バッグや靴を合わせてもらって
結局持ってこられた会計は目玉が飛び出るような金額だった

何でもないような顔して黒く光るカードを差し出す

「ミ、ミンソク…!」
「なんだ」
「どれか返そう、私靴もあるし。うん。」
「まったく…お前に見える位置で会計させるあいつは問題アリだな」

呆れた表情で従業員さんを見る社長
や、そうじゃなく。

「俺を誰だと思ってるんだ。脚でも組んどけ」

ははって笑う社長に
何も言えません、私。

とりあえず、ありがとうございます。

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halohalo976(プロフ) - 数年前に大好きで読んでいて、今でも忘れられずふとまたこの作品を読みたいなと思ったのですが...サイトに飛んだのですがページがないようで...他の作品も大好きなのでぜひとも公開して頂けないでしょうかㅠㅠ生きる活力をください..._:(´ཀ`」 ∠): (2021年10月5日 1時) (レス) id: 66d856abd6 (このIDを非表示/違反報告)
叶多(プロフ) - サイト飛んだんですが、ページがないみたいで。すごく好きな話だったんでまた読みたいんですが(><) (2020年2月7日 2時) (レス) id: 6f8ef4ca07 (このIDを非表示/違反報告)
のんちー(プロフ) - もう更新しないのですか?続きが気になってます。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: bf0265463f (このIDを非表示/違反報告)
Dollar - シウちゃんを愛する気持ちと一生添い遂げようと思いました。笑笑 (2018年1月2日 22時) (レス) id: 44faffd26a (このIDを非表示/違反報告)
苺於(プロフ) - 初めまして!ほんとにこのお話大好きです!もうヤバイです!(語彙力…) 受験勉強そっちのけで読み込んでしまって気づいたら半日終わってました(T_T) シウちゃんまじで好きすぎる。器のでかさ半端ないっす。もはや尊敬のレベル!かぴさんのファンになりました! (2017年12月11日 18時) (レス) id: 759e9cc09f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かぴ | 作成日時:2015年4月3日 12時

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