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「近付いてみたら、どこを取っても今まで俺の周りにいた人間とは全然違った。人生で初めて出逢ったと思ったよ、こんな女」
「特に俺は、子供の時から人の何倍も沢山の出逢いがある中で、そんな人間を1人でも見たことがなかった。それが当たり前だとすら思っていた」
お母様が視線を下に落とす
「悪いが、俺はお袋だってそっち側の人間だと思ってる。仕方ないんだ。環境がそうさせる。それを責めるつもりもないし、変わって欲しいとも思わない。だが、」
立ち上がり、ゆっくりお母様に近づきその手を取る
「そういう人間に出逢えた俺の幸運を、どうかわかって欲しい」
「………」
胸が震えて、どうしようもなかった
彼の言葉一つ一つを
宝物のように心に刻んだ
しばらく黙っていたお母様が
口を開く
「何を言ってもAさんと一緒になるんでしょうね…」
「こいつと離れたらどうせ俺は能無しになって、会社の株価も落ちるんだ。どっかの誰かと結婚しろというなら自ら社長を降りる」
「そう……貴方がそこまで何かに執着する姿を見れた事を、会長の妻としてではなく、貴方の母親として嬉しく思うわ」
そう言って私に微笑むお母様
その顔が、優しい彼の表情とよく似ていて
また喉が熱くなった
「ミンソクを…よろしくお願いします。」
「お母様…」
深々とお辞儀をするお母様に
私も負けない位頭を下げた
「…よろしくな、社長夫人」
さっきとは打って変わって
茶目っ気たっぷりに私の肩を抱く
「ふっ…ぅぅ…」
「泣くな。…と言いたい所だが、今日は泣け。俺の分まで存分に泣いていい」
「うぅっ…ありがとうミンソク…っ…ありがとう、ございますお母様っ…」
猫みたいな目がなくなる程に細められ
小さな歯が全部見える程に、いーっと笑っていた
諦めかけた貴方との人生が続いて行く
どんなに幸せかわからないでしょう？
やること全部が魅力的で
関わる人全てを幸せに出来るんじゃないかと思う位に器が大きくて
不器用で乱暴に見えるけど
本当はとても情に熱くて
こんなにこんなに誰かを愛せるなんて
貴方と出逢えなければ
私だって知ることが出来なかった
私は貴方が大好きで
貴方も私を大好きで
私の方が世界で1番の幸福を貰ってるんだよ
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halohalo976(プロフ) - 数年前に大好きで読んでいて、今でも忘れられずふとまたこの作品を読みたいなと思ったのですが...サイトに飛んだのですがページがないようで...他の作品も大好きなのでぜひとも公開して頂けないでしょうかㅠㅠ生きる活力をください..._:(´ཀ`」 ∠): (2021年10月5日 1時) (
レス) id: 66d856abd6 (このIDを非表示/違反報告)
叶多(プロフ) - サイト飛んだんですが、ページがないみたいで。すごく好きな話だったんでまた読みたいんですが(><) (2020年2月7日 2時) (レス) id: 6f8ef4ca07 (このIDを非表示/違反報告)
のんちー(プロフ) - もう更新しないのですか？続きが気になってます。 (2018年9月4日 20時) (レス) id: bf0265463f (このIDを非表示/違反報告)
Dollar - シウちゃんを愛する気持ちと一生添い遂げようと思いました。笑笑 (2018年1月2日 22時) (レス) id: 44faffd26a (このIDを非表示/違反報告)
苺於(プロフ) - 初めまして！ほんとにこのお話大好きです！もうヤバイです！(語彙力…) 受験勉強そっちのけで読み込んでしまって気づいたら半日終わってました(T_T) シウちゃんまじで好きすぎる。器のでかさ半端ないっす。もはや尊敬のレベル！かぴさんのファンになりました！ (2017年12月11日 18時) (レス) id: 759e9cc09f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年4月3日 12時
