SHINE. (ページ32)

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ー深澤辰哉 sideー

7月12日。先日旅立っていったジャニーさんの家族葬の日

先輩も後輩も、駆けつけられるだけの人が集まって、いつもならワイワイしているはずなのに
今日に限っては雰囲気も重々しいものになっている

岩本「滝沢くんお疲れ様です」

滝沢「お疲れ。ここに名前書いて中で待っててくれ」

受付に立ってた滝沢くんは、きっとジャニーさんが亡くなってから一番忙しかったんだろう
心なしか顔がやつれたような気がする。目の下の隈も酷い

深澤「滝沢くんちゃんと休んでますか?」

滝沢「え?俺はずっとこんな面だよ。お前たちに心配されるなんて俺も年とったもんだな」

渡辺「ほんとあんまり無理しないでください。滝沢くん倒れたら元も子もないんですから」

滝沢「ありがとな」

無理してるような笑顔だけど、俺達にはそれ以上うまい言葉がかけられなかった
俺達も他の人達も、絶対メンタル的にしんどい。それだけジャニーさんて精神的支えだったから

向井「めめ、どーしたん。眉間に皺寄せて」

目黒「いや...。見間違いかもしんないんだけど...」

ﾗｳｰﾙ「めめ?」

目黒「俺が書いた受付の名簿の欄にさ、あったんだよね、」

“新城 A”って名前

深澤「!!」

岩本「あ、おいふっか!」

気付いた時には、厳かな場所に似合わないような大きな音立てて扉を開けて

深澤「Aっ..」

「ふっか...」

ジャニーさんの写真に向かって手を合わせていたAの手を掴んでいたんだ

深澤「やっと、見つけた」