母の気持ち ページ3
朝食の準備をしているとジョンインが起きてきた
そこから3人で食事をして、学校へ行くジョンインを見送る
「気をつけて行って来て。知らない人について行っちゃダメだよ？」
「知らない人、って…小学生じゃないんですから」
「とにかく気をつけて。無事に帰って来てね」
「はい。
ヌナも気をつけてくださいね。昨日みたいなことが無いように」
「あ…はい。以後気をつけます」
「セフナ
頼んだぞ」
「……」
「今度ヌナに何かあったら許さないからな」
「…はい」
「じゃ、行ってきます」
「横断歩道渡るときは右見て左見てもう一回右だからね！」
「だから、俺は小学生じゃ…」
そこまで言いかけて
目を細めて笑う
「行ってきます」
「ん、行ってらっしゃい！」
ジョンインがあまりに嬉しそうに笑うから、あたしもつられて笑顔になる
ドアの隙間に消えていく後ろ姿に手を振り続けた
「あの人」
「こら。そろそろその呼び方やめなよ。セフンのお兄ちゃんでしょ」
「……」
「ヒョンって呼んだら？」
「……」
「え？なんで？そんな嫌そうな顔しなくても…」
あたしのことはヌナって呼べるのに
なんか不思議
男同士だからこそ複雑なのかしら
「あの人」
「うん」
「昨日あんなことがあったのに、また俺にヌナのこと任せるんですね」
その言い方だとまだ あたしの怪我は自分の所為だって思ってるんだ
セフンったら
「それはさ、ジョンインがセフンのことを信頼してるってことじゃない？」
「え…？」
「2人は会話が少ないからお互いのことをよくわかってないよね。
でも、ジョンインはセフンが悪い子じゃないって理解してると思う」
「…悪い子じゃ、ない……」
「セフンは良い子でしょ？
色んなことにおいて経験不足だから不器用だけど、根は優しくて良い子。あたしはそう思うよ」
「……」
無表情で動きを止めた
彼は今、何を思っているのだろう
「あ
もうこんな時間。準備しないと」
「準備って何の」
「お母さんに会うんでしょ！」
「それはわかってますけど」
「まさか、そのまま行く気？ゆるゆるの部屋着にそのボサボサな頭で？」
「……」
「ダメだよ！第一印象は重要なんだから。
ちょっと来て」
首を傾げるセフンの腕を引っ張って
秘密の部屋に連れて行く
「ここは…」
「うちのお母さんね、みんなのために服とか靴とか色々揃えてるの」
「え？」
「サイズもたぶん大丈夫だと思うんだけど…うん。良いね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 396人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
