花恋2

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なんでここに江戸川さんがいるの？


晴くんと立ち寄った行きなれたコンビニには、江戸川さんが店員として働いていた。




「こいつの知り合いか？」

『天馬くんの。。。。婚約者』



晴くんは、私の顔をのぞき込んだ後、

紺野さんと呼ばれた女性の店員から袋を受け取り

私の手を引いて外に出た。





「そんな顔してんじゃねぇよ」




晴くんが渡してくれた肉まんは温かくて、心まで沁みた。


2人して、制服に似合わない肉まんを食べる。



「あいつ、英徳の生徒なんだ」

『そうなんだ』

「今、英徳は庶民狩りしてて、学費を支払えないような生徒は退学してる」

『え。。。』

「あの様子じゃ、学費滞納してんのは目に見えてる。」

『じゃぁ、江戸川さんは、庶民狩りの。。。』

「対象になるだろうな」

『。。。。』




晴くんは、俯いた私の頭を撫でると



「帰ろう」



そういって立ち上がる。




心の中では、彼女は天馬くんに相応しくない。


そんな汚いことを思ってる。



お金や家柄なんて関係ない。

だけど。。。。



いや、考えないようにしよう。





どんなに頑張っても辛いだけだ。




家に帰る頃には日付が変わろうとしていて、高橋から怒られた。



お父さんとお母さんはもう寝てしまったらしい。部屋の窓から見える天馬くんの家。

天馬くんの部屋の明かりはついている。




『天馬くん。好きだったよ』




部屋の電気を消して、静かに瞼を閉じた。

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