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天馬side
包んだAの手は小さくて、
これからもずっと、
こうして隣を歩けたらどんなにいいだろう。
と思ってしまう。
『天馬くん。』
「ん?」
『話って、いい話?』
僕を見上げるAの瞳が微かに揺れた気がした。
「Aは、僕が婚約を申し込んだら、どうする?」
『え?』
Aが足を止める。
時間が止まったように感じるのに、
握りしめた左手にはじんわりと汗が出てきた。
『天馬くんと私が婚約するの?』
どうやらAが、持っていたフラペチーノを落としたらしい。
べしゃ。
と音を立てたそれは
勢いよく吹いた風に、音を立てて飛ばされた。
「父さん達が話してたんだ。僕とAを婚約させたいって。」
『知らない。そんな話。』
俯いたAの表情は分からない。
だけど、
さりげなくほどかれた手に
分かってしまった。
Aは、
こんな関係を望んでなんかいなかったということを。
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あい(プロフ) - ひなさん» ありがたい言葉! これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年7月24日 21時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 早速の更新ありがとうございます(о´∀`о)読ませて頂きました☆引き継ぎあいさんのペースで書いて頂ければと思います(^^) (2018年7月20日 21時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます!更新間隔があかないように頑張ります(^-^) (2018年7月20日 20時) (レス) id: 5d891c1c69 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - なかなか無い作品です!続きがとても気になります♪ (2018年7月20日 15時) (レス) id: 4d0c37ce82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2018年7月17日 21時