侵略（伍） ページ19
彼女は時透にちょっと待ってと声をかけ包帯の巻終わりを押さえてもらう。
その間に足りない物品をとるために棚に手を伸ばすが、その棚の位置がAの背より高いところにあったため彼女は目一杯腕を伸ばそうとした。
「どこ？」
「…右のところ〜！ありがとう。」
そんな彼女を見て時透がかわりに物を取ってあげた。
Aはニヤニヤしながら彼のことを見た。
その視線に気づいた時透は仏頂面。
「…なに。」
「ふふっ別に〜？」
対するAは機嫌が良さそう。
「はいっおわり！
私柱になる前に1年くらいしのぶさん達に面倒みてもらってたから、ここにいたんだよ〜。
だからその時に怪我した人達の治療の手伝いしてたんだ。」
時透はすっかり綺麗に巻きなおされた包帯を見ながら
「ふーん、だから手際良かったんだ。」
「まぁねっ。
でも薬学に精通してるしのぶさんやここの人達に比べたらたいしたことできないから。簡単な事だけね〜」
Aは消毒などを元の場所に戻している。
「これは？」
時透はまだ片付けていない物を持ってどこに片付ければいいのかAに尋ねる。
「あーそれは左の棚！ありがと！
ーーーー時透くんって優しいね」
物を片付けて終えた時透は今日何度目か分からない仏頂面でえ？と聞き返した。
「だって、さっきも今も上の方の棚のもの片付けてくれて、私の傷に負担がかからないようにしてくれてるでしょ？優しい人だなぁって思って。
いつも他人に興味なさそうな感じだけどねっ？」
「たまたまでしょ。ほんとに興味ないし。」
「そっかぁ。じゃあ時透くんは無意識で人を気遣えるってことだ、素敵な人ね」
「別に。」
時透の顔は心なしか赤らんでいるように見える。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます！修正しました！褒めて頂けてとても嬉しいです！！頑張ります！またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (
レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います，，，お話めちゃめちゃ面白いです！頑張ってください！ (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：お茶犬 | 作成日時：2020年10月22日 23時
