出会い(壱) ページ2
こんな大雪では誰も外を出歩かないだろう、そう思えるほどの粒の大きな雪が降り注ぎ、森の中の緑を白くさせる。
そんな決して良いとは言えない天候の中、森の中を走る人影が2つ。
2人は足元に積もった雪なんかお構いなしで羽織をなびかせながら森の中を進んでいく。
無地の赤錆色と亀甲柄の羽織を着た男と雪に負けないくらいの白地に左袖だけ橙色の扇格子柄が描かれる羽織を着た少女だ。
少女は冷たい風に体を震わせながら訴える。
「ゔーー。寒い。寒いよー義勇さーーーん」
義勇と呼ばれた男は少女の方を見もせず無愛想に一言
「……俺は知らん」
「相変わらず無愛想ですねえ。そんなんだから私しか懐かないんですよぉ」
「Aは西側からまわれ。俺は東からまわる。」
「わー。すごく無視された。まぁそこが義勇さんの素敵なところですよねっ」
にっこりと可愛らしい笑顔を義勇に見せながら言うAだったが、義勇からの無言の圧力を感じ言われた通りに西から見回ることにしたようで右の方に走り去っていった。
(たまたま近くで私と義勇さんで仕事があったからだろうけど柱を2人も向かわせる必要がある案件なの?)
さきほどとはうって変わり真面目に巡回をするAは疑問に思っていた。
「静かね……静かすぎて気持ち悪い。」
しんしんとふり積もる雪が音を吸収してるからか、はたまた、不吉なことが起こる予兆か、とにかく気味悪い空気を彼女は感じていた。
しばらく走っていると民家が見え、Aはその家に近づいていく。
ーーーーーーーー悪い予感は当たるものだ
(!!!子供が倒れてる!!)
Aは血まみれの子供にかけより声をかける、が、反応は返ってこない。
民家の中にはさらに母親と思われる女性が子供を守るようになったまま息絶えていたり、10歳程度の男の子が死んでいた。
鬼に殺られた、Aは瞬時にそう思った。
「……足跡?」
Aの視線の先には明らかに自分がつけたものではない足跡が。
(生き残った人…?もしくは、この人たちを殺した、鬼。)
Aは残っている足跡を追って再び走り出した。
167人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時