【d!】社畜と異世界人 (ページ21)

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辛い仕事を数日乗り越え、土曜日を迎えついに休日がやってきた。
しかも明日は有休をもぎ取り、今日から2連休だ。

今日はゾムさんと鬱さんの必要な物を簡単にしか買えていなかったので、4人でショッピングモールに行くことにした。

ゾムさんは元々ラフな格好だったので、違和感がなく服を着こなす。
やはり外ではフードを外したくないらしい。

意外だったのは鬱さんだ。
顔が整っているのでくたびれたスーツから父の服を着てもらうと全然印象が変わる。

ut「何で男の服持ってるん？Aちゃん彼氏おるん？」

知らない男物の服のお古に不服そうだった、鬱さんが聞いてくる。
「違いますよ、父の服です」と答えると、「そっかぁ」と鬱さんはほっと胸を撫で下ろした。

顔面偏差値の高い3人が並んでいると、予想はしていたが周りの女性客からの視線が痛い。

中には「芸能人と撮影スタッフかマネージャーさんかな？」と言いながらカメラを構えて寄って集まってくる。

ut「なんかギャラリー多くない？」

zm「見られんの嫌やわぁ」

「3人の顔面偏差値で察して下さい。コネシマさんと2人で来た時はマシだったんですけど…」

kn「とりあえず、人が少ない所に移動せん？」

ギャラリーの女性客にはただの社畜と異世界から来た男3人です！と言ってやりたい。
異世界の時点で十分パワーワードなのだが。

兎に角、コネシマさんの提案を採用して移動を始める。
コネシマさんの買い物は前回に済ませているので、行きたい所は無いかと尋ねる。

kn「ここ入ってもええ？」

モール内をブラブラと適当に歩いていると、コネシマさんが興味を持ったのは意外にも本屋であった。