＊ ページ10
SIDE sm
屋敷に帰るといい匂いがした。
匂いを辿っていくと、ある部屋の前に着いた。
ドアを開けると、不自然に膨らんだ布団と、挙動不審な坂田がいた。
なんか頑張ってるけど声は上擦ってるし目は泳いでるし怪しいったらありゃしない。
布団を捲れば、案の定匂いの正体が。
…可愛ええやん。
白くて細い綺麗な脚に牙を突き立てる。
…ことはできなかった。
坂田の大声に遮られたのだ。
「だめやーーー！！！」
「んお！？」
振り返れば、怒りと焦りが混じった顔をした坂田がこちらを見ていた。
なんやねん。
「なんや？この人間を好きにでもなったんか？」
「ちゃうわあほ！」
は？
あほにあほって言われたんやけど。
「あほにあほって言われたないわあほ！」
「いやいや俺だってホクロに言われたないわこのホクロ！!」
ホクロ…？
なめとんな、こいつ。
「rrるっさいわこのあほ！黙れ！俺は食事するんや！さっさとでてけあほ！」
「ホクロにAは渡さんわ！」
ほんまに好きになったんちゃう…？
にしてもムカつくわ…
１回シメたるわ。
「あーん？あほがホクロにたてつくんかぁ？」
「そうや！ホクロにたてついて何が悪いんや！」
「ほーん…ええ度胸しとるやん…？ええわ、やったる」
「やるんか！？お！？」
そろそろ殴ろうかと思っていたら、
『う…ん…なに…？』
女の子が声をあげた。
「！！A！」
坂田が駆け寄り、うらたんと何やら話し始めるが、俺には理解できないことばっかりで、なにがなんだかよくわからない。
「A！！俺のことわかる！？正直に答えてや！」
すごい勢いで尋ねた坂田。
女の子は驚いたあと、ふわりと微笑んで、衝撃の一言を発した。
『何言ってるのお兄ちゃん。わからないわけないでしょ？』
「へ？え？」
お兄ちゃん…？
「よかったなぁ」
いつのまにかいたうらたんが知っているような口ぶりで言った。
「いや、どういうこと？全くわからん」
「あ、ごめんまーしぃ」
そのあと坂田から説明を受けて、全てが繋がった。
「あ〜！だからあんなに必死だったんや！」
「うん…ごめんなぁ」
「先に言っといてくれたらよかったやん」
「やって、まさかうらさんが連れてくると思わんやん！？」
「それは…悪かった」
じゃあ、あとはセンラだけか。
「センラにも言った方ええんちゃう？」
「だな」
うらたんがセンラを呼ぼうとすると、
「あっそのぉ…ラマンにはもう言ってんねん…」
「「…は？？」」
「いやぁ…口が滑ったんよ…」
…なんなんだこいつ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 95人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！(´;ω;｀) (2021年6月27日 20時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - しゅあ。さんお誕生日おめでとうございます！いい年になるといいですね！ (2019年12月2日 17時) (レス) id: 8916eccc14 (このIDを非表示/違反報告)
恋花ﾚﾝｶ - すごくドキドキして、面白いです！応援してます！ (2019年11月27日 1時) (レス) id: 69d112bb58 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 初コメ失礼します。すごく面白かったです!更新頑張ってください。 (2019年11月25日 0時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゅあ。 | 作成日時：2019年10月26日 0時
