17. 残像 ページ18
Aside
いつもより少し日差しが強い午後。
新兵の訓練を眺めていた
私の隣に現れたのは
リヴァイ兵長だった。
「どうだ？コイツらは。」
『まぁ…悪くはないです。』
わざわざ他の兵団から
異動してきただけあって、
意欲は高い。
けれど…
『彼らに足りないものは実戦経験かと。』
「“生きて帰って初めて一人前”ってのが
調査兵団の通説だからな。」
その初めての壁外調査が
ウォール・マリア奪還作戦になるなんて…
私は、
どこか楽しそうに
立体機動で木々の間を飛び回る
彼らを見上げた。
「お前だって
最初は生意気なクソガキだった。」
と、私の頭をワシャワシャと
乱暴に撫でる兵長。
『もうガキじゃありません』
私は軽い抵抗を見せる。
反論する私に
フッと口元を少し緩ませた彼は
私の頭から手を退けると
「そうだったな」
と、来た道を戻っていった。
乱れた髪を整えるため
自分の頭に手を置く。
『…温かい…』
そこには、
彼の手の温もりが微かに残っていた。
「何が温かいんですか？」
ポツリとこぼれた独り言に
誰かが反応した。
私は頭に置いていた手を下ろし、
振り向く。
『サンドラ、どうしたの？』
「Aさんに言われたメニューが
全て終わったので、次の指示を聞きに…」
彼女は、
エレン達と同じ
１０４期訓練兵団卒業生で
調査兵団の募兵に応じて入団した
新兵の1人。
『じゃあ、今日はもう終わり。
みんなにそう伝えて。』
サンドラはまだ
私の頭を不思議そうに見つめている。
しかし私は
それ以上何かを言うつもりはなく、
彼女の視線を無視して
先に兵舎へと戻った。
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Ester(プロフ) - ゆきゃんさん» そう言ってもらえると嬉しいです！今後の展開で迷っているところがあるのでもうしばらくお待ちください！ (2021年2月23日 18時) (
レス) id: d3fbc3f836 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきゃん - Esterさんが書くウォールマリア奪還読みたいです！！ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 5c0b7ba815 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - mさん» ここまで読んで頂きありがとうございます！私もただただ兵長の幸せを願っております！！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
m - シリーズ4お疲れ様でした！！読むたびにキュンキュンしてます(≧∀≦)どうか兵長が幸せになれますよーに！！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: d2d16a9b38 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - sachiさん» 幸せになって欲しいですよね。速度は遅いですが更新頑張ります！ (2020年10月5日 0時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ester | 作成日時：2020年5月8日 17時
