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田中 side
京｢そんな事ないですよ〜長居してすみません｣
きょもは珍しい態度で、
俺の事をスルーするかのように手を洗った。
｢ねぇ嘘ついてるの分かるってば、
どうした？｣
極力優しく聞いたつもりだった。
つもり、だったのかもしれないと気付いたのは
きょもの返事を聞いてからで。
京｢だから大丈夫ですって、｣
俺の目を見向きもしないでそのままトイレを後にする
きょもに不信感しか芽生えなかった。
どんな時でも温厚で優しいきょものそんな態度を
初めて見たから。
俺はすぐきょもの後を追いかけて、
｢休憩行った？そろそろ交代じゃない？｣
京｢…慎太郎が、戻ったら行きます｣
｢ん、…｣
横に並んで歩きながら横目できょもを見ると、
何となく呼吸しずらそうだな、とか
震えてない？とか、
聞きたいことは山積みだけどぐっと我慢する。
今日のきょもは理由を話してくれない、
直感でそう感じた。
ナースステーションに戻れば、
ジェ｢ねぇ北斗〜これ読めなぁい｣
いつも通りのジェシーと、
松｢ん？…それはそ、が、い、｣
専属教師の北斗。
ジェ｢んん〜かい？貝ってあの貝？｣
松｢どのかいよ、｣
ジェ｢AHAHA！あ、おかえり〜｣
｢ただいま〜｣
俺らに気付いて顔を上げたジェシーは、俺からきょもに目線を移すと爆笑していた顔を心配そうにしゅんとさせた。
気付く辺り流石か、いや、こんなあからさまに
顔色悪けりゃ誰でも気付くか。
ジェ｢どこが辛い？痛い？｣
すくっと立ち上がって近寄るジェシーを避けるように
きょもはまた大丈夫です、と逃げていく。
ジェシー｢だめ、さすがにだめ｣
ここで折れてしまう俺と、折れないジェシー。
するっと逃げようとしたきょもの腕を
パシッと取りもう一度｢辛いなら言ってよ｣と
言ったジェシーも同じ様に辛そうだった。
あ、
｢待って、ジェシー離して｣
ジェ｢He？｣
腕を掴まれて、固まるきょもの目が
焦点がどこにも合ってないことに気付いた。
慌ててジェシーが手を離すと、
京｢っ、やだ、ﾊｧ…やだ、｣
｢きょも〜？分かる？｣
きょもの真正面に入り込んでみてもやっぱり
目線も焦点も合わず、呼吸だけが早くなっていく。
京｢やだやだ、やだ、っﾋｭｯ、ﾊｧｯ｣
｢うん嫌だったね、誰も触らないよ〜｣
気持ちと心と、行動がごちゃ混ぜになってしまったのかうわ言の様に嫌だと繰り返すきょも。
遂にはしゃがみこんで頭を抱えてしまった。
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にゃん - 移行おめでとうございます！主様のお話が本当に大好きでずっと更新されないか楽しみにしていました！これからもお話楽しみにしています！ (2021年7月29日 0時) (
レス) id: b34980f8db (このIDを非表示/違反報告)
スモモ(プロフ) - maru_さん» そうなんですね！わかりました！！これからも更新楽しみにしてます！！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: 6b77069b0e (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - みくさん» 本当にありがとうございます(TT)待っててくださって本当に本当に嬉しい限りです！！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: db337c87a7 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - スモモさん» ありがとうございます(TT)もうTwitterやっていません…すみません(;_;) (2021年7月27日 20時) (レス) id: db337c87a7 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 更新ありがとうございます！このお話大好きです！ずっと待っていました！おかえりなさい。 (2021年7月14日 1時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：maru_
| 作成日時：2020年10月15日 23時
