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4フロアに分かれて展示されている絵画を見て回る。


さっきの質問から俺たちの間に会話はない。


彼女のことが好きじゃなくなったとかそんなんじゃない。
むしろ、好きだし大切にしたいと思っている。

でも、どう伝えたらいいのかわからないのだ。



この時ばかりは、自分の性格を恨む。



3フロア目の絵画を見ていると

ふと、俺の足が止まる。



後ろからついてこない俺を彼女は不思議そうに振り返り

1つの作品に目をやった。

彼女は、ふっと笑みを浮かべると…。




『…先に行ってるね』

と呟いて足を進める。


彼女の声をどこか遠くで聞きながら。


俺は、一つの絵に引き寄せられていた…。





絵画には、どこかのお屋敷のような洋館の部屋が描かれていて

部屋の中には、1人の少女。



少女は、白いワンピース、
どちらかというとネグリジェのようなものを着て窓の外を見ている。



何を見ているのかはわからない。
でも、その表情からは優しさや愛しさや、寂しさや哀しみ
見る人によって違う感情を印象付ける目をしていた。


俺は、絵に描かれている少女から目が離せなかった。


絵画の横に、小さい枠に囲われた絵についての解説文。


それに目をやると俺は息を呑んだ…。








そして、次の瞬間俺はその絵から離れた…。







偶然なのか必然なのか。



絵画の解説には英語表記で少女の名前も記されていた…。









“絵画の少女は、感情を失い愛を失い遠く遠く離れた籠へ閉じこもった。彼女の愛はもう届くこともなく。彼女の手を誰も掴むことはできない。いつしか日が射し彼女の素肌を透けさせるとき彼女は誰かを愛しているのだろうか…。愛とは難しい。大切にしようとすればするほどそれは手のひらから零れ落ちてしまうのかもしれない。少女の名は…。”









・→←12月5日 シンビジウム -itsuki-



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ESORA(プロフ) - マカロンさん» 返事が遅くなり申し訳ありません。すごく嬉しかったです!!一応来年の11月末まで続けるつもりだったので、もしよかったらこれかも見ていただけると嬉しいです。宜しくお願い致します。 (2018年12月16日 15時) (レス) id: 44dad9860d (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - ESORAさん» すみません…夏とか勝手な事を…f(^_^;人には人のペースがありますよね!あまりにも作品が良すぎて、調子に乗って言ってるだけなので負担にならないといいのですが…。 体に気をつけてマイペースに活動を楽しんで下さい♪ (2018年12月8日 2時) (携帯から) (レス) id: d90a572a32 (このIDを非表示/違反報告)
ESORA(プロフ) - マカロンさん» コメントありがとうございます。夏の花までいけるように毎日少しずつではありますが更新したいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。 (2018年12月8日 2時) (レス) id: 44dad9860d (このIDを非表示/違反報告)
マカロン(プロフ) - こんばんは。素敵なお話ですね!私はお花も好きですし、ランペファンなのでより嬉しいです!夏の花言葉ストーリーも楽しみにしています^▽^無理をせずに頑張って下さい♪応援してます! (2018年12月7日 22時) (携帯から) (レス) id: d90a572a32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ESORA | 作成日時:2018年12月1日 22時

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