人生万事塞翁が馬【はじめしゃちょーの畑】 (ページ16)

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ふわふわの癒しページ16

いや、黄色い救世主って言っても別に全身黄色とかって訳じゃない

正体はやふへゐさんだ。

「大丈夫ですか…って、Aさん？！うわぁお久しぶりです！」

いや、昨日ぶりだわ。
全然お久しぶりじゃないよ

「やふへゐさん、ありがとうございました。本当に助かりました」

「いえ、無事なら良かったです」

自分もここの棚に用があったんで見に来たら、ちょうど落ちそうになってて焦りました。なんて、少し苦笑いしながら言うやふへゐさんの手には、激辛ペヤング。

「あっ…それ…」

「あーこれ、動画で使うんです。」

「また罰ゲーム用ですか？」

「えっ、なんで分かるんです？」

"あー……えっと…もしかして畑の動画見てくれたりしました？"

「…」
別に隠してるわけじゃないけど、面と向かって聞かれるとちょっと恥ずかしい。

頷くだけ頷いておいた。

結構ゆっくりと。

すると、やふへゐさんは

「おおお！マジすか！！ありがとうございます！！」

とマイナスイオン全開の笑顔を見せてくれた。

うっわ動画のまんま
さらに言えば昨日のまんま

つい、まじまじとやふへゐさんを見つめてしまう。

「Aさん？どうしました？俺の顔なんか着いてます？」

「あ、いえ。すいません。なんでもないです」

「そう、ですか……あれ？カゴの中にあるのって、シュークリームですか？って、勝手に見ちゃってすみません」

「大丈夫ですよ。そうです。畑の大食いのやつ見てたら食べたくなっちゃって」

「あーあの動画も見てくれたんすね！…あの時のやつは…思い出すだけで辛い…」

と、明らかに顔を青くして言うやふへゐさん。
確かに、あの時1番辛そうだったのはやふへゐさんだった。

「そう言えば、やふへゐさんは何か好きなお菓子とかありますか？」

「自分すか？まあ、つまみとかですかね」

「あ、じゃあそれ買います。好きなの選んでください」

「え、ちょっと待ってどういうことですか？」

「先程助けて頂いたお礼です。奢らせてください」

まって。自分語彙力無さすぎない？
『助けて頂いたお礼です』って、鶴の恩返しか

「いや、いいですよ！悪いです。」

「いやいや、ほんとに、これくらいさせてください。笑」

そう言っておつまみのコーナーへ向かおうとする。

が、やふへゐさんに袖をキュッと掴まれた。

後ろを向くと、少し俯いたやふへゐさんを視界に捉えた。