番外編 潜入!キャバ嬢6 ページ50
いやまさかそんな…と一度自分を疑ったが、最近少し早く帰れた時の彼女を思い出した。
日付が変わってから帰った時はいつも普通だった。
けれど、日付が変わるよりも早く帰れた日。そんな日に限って、彼女はいつも自室に鍵をかけて眠っていなかったか?
そして情報を落としていくのは毎週水曜日、今日は、ちょうど水曜日。
そこまで考え、俺はガタンと立ち上がり風見にすぐ戻ると伝えて走り出した。
愛車に乗り込み、自宅へ入ると一目散に彼女の寝室へ。
時刻は21時。ドアには例の貼り紙。焦る気持ちを落ち着かせて、ノックをし、何度か声をかける。…返事は、ない。
ばき、と音を立ててドアノブを破壊して扉を開け、中を確認し、携帯のダイヤルを押した。
「…風見、突入する、チームの奴らに声をかけてすぐに準備しろ。」
…許さないぞ、A。
「東様がいらしたぞ」
「はーい」
仕事にも慣れて、情報収集も順調そのもの。
私は上機嫌で返事をした。
お店の入り口まで東清隆をお迎えに行くと、意地悪な笑みを浮かべて待っていた。
私に気づくとすぐに腰に手を回して一度抱き寄せ、キスをしようとしてくるので、私はそれを軽く避ける…このやりとりを、初めて会った日から毎回続けている。
私がここで仕事をするのは大体週に2、3日。その情報をまとめて、水曜日に公安に渡すよう指示を出している。
つまり水曜日は零も公安で情報がまた一方的に押し付けられるのを待っているに違いない、と思っていた。
そう、思っていたの。私は。
密着したままいつもの部屋に向かうと、突如、店内が色めき立った。
ボーイの戸惑うようないらっしゃいませの声に新しいお客さんか、有名人でも来たのかな?と足を止めて振り返る。目があった。目があってしまった。
「ひっ…?!」
「ンだあいつ。知り合いかよ?」
思わず声を上げた私に、同じように店の入り口を見ていた東がそう言った。
待って、待って待って待ってどうしてここにいるの…
零…!!
ボーイと何やら受け答えしてる、してるのになんで私から目を離さないの?なんで?目が据わってるよ?!
内心冷や汗ダラダラでいると、口元だけ微笑んだ零はボーイに声をかけた。それは私たちにも聞こえて。
「…とても綺麗な女性がいるんですね。彼女を指名したいんですが…」
その言葉に隣の男は腰を抱く力を更に強めて私に密着。いつもの意地悪で挑戦的な笑みと共にボーイに断られ、納得した様子を見せているが、視線で殺されそうだった。
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れい(プロフ) - 復元してくださりありがとうございます!! 此れからの更新も待ってますね (2019年2月23日 21時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - れいさん» お早いコメントありがとうございます!!なんとかかんとか復元ができましたのでまた続編のほうで続きを書きます…!ありがとうございます(;ω;) (2019年2月23日 17時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - キャバ嬢 書きましょう!! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 541088bf06 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - 陽香さん» ひええありがとうございます…!もっと更新できるように頑張ります!! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ののいろ系女子さん» 最近降谷さんが出てきてませんがそろそろ出てきますので…!よろしくお願いします! (2019年2月20日 22時) (レス) id: 865c783a94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリス | 作成日時:2018年6月8日 9時