【安室透】ハニトラ仕掛けたら惚れられました【降谷零】

その４ ページ4

まーーーーったくバーボンは何やってんの！？自分のせいで女性を困らせるなんて、男の風上にもおけないな！守ってあげなきゃダメじゃん！！
女子高生のスマホの画面はツイッター。最新のツイートも見えた。
仕方ないなぁと思いながらも素早くスマホでツイッターを起動。
ツイート内容で検索すればあっという間に本人確定！なになに…『ポアロの女店員、トイレから出て来たんだけどうんこしてたんじゃね？w』って…小学生かよ…。

あまり目立ちたくないけど、目の前で泣きそうな大事な友人のためだと立ち上がり、女子高生のいるテーブルの目の前に立った。

「…なに？あんた誰？」
「何じゃないっつーの。これ、あなたでしょ？」

画面を見せるとニヤニヤ笑い始める女子高生。

「そうだけど？」
「なんでこんなことするの」
「だってさぁー、お姉さんもわかるでしょ？目障りじゃない？あの女。安室さんと同じバイトとかさぁ、きっと安室さんのこと誘惑してるんじゃん」
「そーそー、許せないよねーうちらの安室さんなのにぃ」

うーん、バカと話すと頭が痛くなって来るな。

「へー、安室さんと仲よさそうなのが許せなくてこういうことすんの？」
「仲良さそうってかさ、安室さんだって迷惑してるんだよきっと。あんなのに言い寄られてさー」
「ふぅん」

にっこり。自分史上最高の笑顔を作って、女子高生に向ける。
同意を得たと思ったのか女子高生も笑顔になったところで、笑顔から蔑んだように笑った。

「自分が話しかけても相手にされないからって攻撃すんだ？ダッサぁ」

「は…！？」
「なんだよあんた！！」

ムカついたらしい、ガタリと立ち上がった女子高生２人と私、３人で立ったまま睨み合う。

「私たちの安室さん、とか笑える。安室さんもこんなのに言い寄られてかわいそう…」
「はぁ？まじきもいんだけど何言ってんの？」
「うちら客だし！！」
「うわ、お客さんっていう盾がないと安室さんに返事すらしてもらえなさそう、きもーい」
「てめー…！！」

あ、ビンタくる。

避けても良かったけれど、避けることでそれを見た人がバーボンに言ってしまったら疑われる要因の１つになる。仕方ない、痛いのは嫌いだけど避けずに左頬でビンタを受けた。

「A！！ちょっと、お客様…！！」
「ウッセーんだよ出てくんなブス！」
「ざまぁみろよ！」

もー、日本の行く末がとても心配になるなこの子たち見てると。
そう頭の中で呟いて深くため息をついた。

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