番外編 潜入!キャバ嬢9 ページ5
皆様お久しぶりです…お待たせしてすみません。
「な、なんで…?」
「…」
「なんでそんなに怒ってるの…」
「!」
ぼろぼろと彼女の瞳からこぼれる涙に、瞬時にハッとなる。
泣かせてしまったと謝りかけた口を引き結ぶ。
だめだ、こればかりは許せない、どうしても、どうしても嫌だった。
「勝手なことして、ごめんなさい、言えばよかったって思うけど」
「…言われたところで、許可するわけもないだろう」
「どうしたら…許してくれる?」
未だ止まらない涙を拭うこともせず、手錠をかけられたままの両手は俺によって壁に縫い付けられている。
許したい、許せない、愛しているけれど、他の男に抱かれたということが俺の胸中を支配しぐるぐると回って、どうしようもなくなってしまう。
嫌われたくない
彼女の口から小さく、けれど確かに飛び出したその言葉に、頭は回転を止めて衝動のままに体が動いた。
「ならどうして他の男に抱かれたりしたんだ!!」
「…!?抱かれ…?」
「お前はもう、昔とは違うんだぞ!後ろ盾だってない、その状況で一人で動いてその上…!!」
「ま、待って零、なんかちょっと話が…んぅう!?」
深く深く、キスをした。
涙がまたぽろりとこぼれたのが見えたが、もうそんなことはどうでも良い。
俺は、ただそばにいて欲しかっただけだ。
俺だけのAでいて欲しかった。愛しているからこそ、俺はAの唯一になりたかった。
なのに…!
「は、う、…っ」
「…っはぁ」
キスで俺の気持ちが、思いが伝わればいいのに。
そんなくだらないことを考えながら強引なキスを続ける。
「っあの男と、こんな風にキス、したんだろう?」
「ん…!?」
「あの店の、嬢が、っ言っていたよ…あの男についた女性は、初日にベッドを共にすることになるってな、はぁ」
「ぁっ、待っ、んぁ、」
今までほとんど抵抗していなかった#名前#がほんの少し抵抗を強めた。
このまま滅茶苦茶にしてやりたい衝動をなんとか抑えて、唇を離す。
至近距離で息を整えるAをしばらく見つめ、ほんの少し息を落ち着けたらしい彼女が顔を上げて、目があう。
そしてまた唇を合わせようとすると、
ごちん!
「痛っ!?」
おでこに頭突きされた。
拍子に少し距離があくと、涙でキラキラした瞳で睨む。
そして、大きな声で叫んだ。
「してないからぁ!!!!」
…
……?
してない…?
「零が思ってるようなことしてない!だって、」
零の彼女だもん!!!
また、涙が落ちた
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ミナ都 - おもろすぎる。 (12月10日 7時) (レス) @page6 id: e9df490d0f (このIDを非表示/違反報告)
Lemon(プロフ) - 更新お待ちしております。 (2022年8月1日 11時) (レス) @page6 id: 7076d88709 (このIDを非表示/違反報告)
おいなりの申し子(プロフ) - 続きが気になります。作者様の都合自体でいいのですが、更新お待ちしております。応援してます。頑張ってください、 (2022年5月17日 15時) (レス) id: 7d5542f005 (このIDを非表示/違反報告)
醤油唐揚げ - もう更新しないんですかね?? (2021年6月1日 5時) (レス) id: fbfb5dddce (このIDを非表示/違反報告)
るあ。(プロフ) - とっても面白いです! (2020年4月14日 9時) (レス) id: ef18dc2e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エリス | 作成日時:2019年2月21日 17時