308) どうして？（You side) ページ8
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ユノ「ガキはおとなしく家に帰って寝てろ。」
こんなに怒ったユノを見たのは初めてだった。
自分よりもずっと年下の若者に対して、本気で怒るなんて。
若者達が去ってもユノの様子はおかしかった。
ユノ「嫌なら嫌で、もっとちゃんと拒絶しろよ。曖昧な態度でいるからつけこまれるんだ。」
A「…ごめんなさい。」
背中越しに小さくため息をついたのがわかる。
大きな背中が少しだけ揺れた。
ユノ「…遅くなってごめん。急に仕事が入って。行こう。」
黙ってユノの後をついて行った。
エレベーターの中も会話は無かった。
ドンヘ「やー！遅かったな！急な仕事か？」
ユノ「まあな。武君いらっしゃい。就職おめでとう」
武「ユノさん！本当に色々とありがとうございました！俺、頑張ります！」
ユノ「困った事があったら、いつでも言って？ドンヘよりは頼りになると思うよ？」
ここではいつも通りのユノだ。
ユノと並んで座れるようにとチャンミンが席をあけてくれようとしたのを止めて、武の隣に座った。
チャンミンが不思議そうな顔をしたのがわかってけれど、気がつかないふりをした。
武との話に盛り上がるユノ達の話が全く耳に入らない。
私…ユノを怒らせるようなこと…何かしてしまったかな？
今朝まで普通に電話で話していたのに。
考えても考えてもわからない。
ドンヘ「……なんだよね？Aちゃん？」
急にドンヘさんに話を振られて動揺する。
A「あ、ごめんなさい。ぼうっとしてて…」
ドンヘ「二人とも珍しく一緒に休みが取れそうなんだろ？俺様が最高のデートをコーディネートしてやるからな！」
ユノ「やめろよ…ドンヘ。」
A「…」
泣きそう…
A「あの、ちょっとお手洗いに…」
居たたまれなくなって、その場を後にした。
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作者名：mari
| 作成日時：2019年5月16日 0時
