302) 嘘（YN side) ページ2
.
ユノ「あぁ。今から出る。お前は直接店に行くのか？わかったよ。ドンヘ、Aにちょっかい出すなよ！」
今日は早めに仕事を切り上げた。
Aが予約してくれた店はここから歩いていける距離だから、車は置いていこう。
二人を送るならタクシーを使えばいい。
久しぶりに武君に会えるのも勿論楽しみなんだけど、仕事モードではないAに会うのはもっと楽しみで。
顔の筋肉が緩む。
スーツの上着を着て身支度を整え、まさに今部屋を出ようとしたところに
「部長…宜しいでしょうか？」
秘書の女性が入ってきた。
ユノ「あぁ、今日はもう帰ろうかと思ったんだけど… どうかしましたか？」
秘書「それが…」
彼女の顔色がすぐれない。
秘書「ソヨン様が部長に話があると…今日はもう帰宅されるとお伝えしたんですが…どうしてもと仰られて…」
おおかた秘書を恫喝でもしたんだろう。
ユノ「わかりました。通して下さい。君は先に帰っていいから。お疲れ様。」
彼女は深々と頭を下げて出ていった。
しばらくすると高いヒールの音がカツカツ鳴らせて、ソヨンが部屋に入ってきた。
ソヨン「ユノ…お願いだからちゃんと話を聞いて…」
ユノ「今日は先約がある。明日じゃ駄目なのか？」
ソヨン「ユノ、私を避けてる。そうでしょ？」
ユノ「ソヨンが滅多に会社に来ないからだろう？いくら形だけの就職でも、同じ秘書課の皆さんに迷惑はかけるなよ。」
ソヨン「どうせもうすぐ辞めるもの。会社に来ても仕事も無いし。」
無いんじゃなくて皆が振らないだけだろう？
ユノ「で、話ってなんだ？」
ソヨン「Aさんの事よ。ユノはあの人に騙されてる。」
ユノ「ソヨン…何を…」
ソヨン「私、Aさんの事を調べたの。人を使ってね！」
その言葉を聞いた瞬間、まるで体の芯が爆発したような感覚を覚える。
ユノ「ソヨンっ！！」
気がつけば思いきり腕を掴んでいた。
ソヨン「い、痛いわ！！離して！」
ユノ「Aに近づくな！Aに何かしたらいくらお前でもただじゃおかない！」
ソヨン「ユノは騙されてるのよ。Aさんは芸能人のキム・ジェジュンと付き合ってるわ！嘘だと思うならこれを見て！」
ソヨンはバッグから調査会社の名前が入った封筒を差し出した。
.
303) 怒り（YN side)→←301) 七不思議（You side)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 286人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mari
| 作成日時：2019年5月16日 0時
