248) マスク越しのキス< You side> ページ48
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A「シウォンさんっ！ちょっと待ってください！」
最後の撮影を終えて、控え室に戻ってきたシウォンさんを呼び止めた。
シウォン「なんだよ！もう撮影は終わりだ。俺は帰るぞ。」
A「あの…最後の写真…絶対に使わないで下さいね！」
シウォン「使うも使わないも俺はお前は後ろ姿しか写ってねえし」
A「駄目ですからね！相手は樹里ちゃんって事になってるんですから！樹里ちゃんがバッシングされたら大変！」
シウォン「わかってるよ。芝居ってことにすれば何の問題も無いだろ。俺は明日、韓国に帰る。写真のチェックは韓国でやってくれないか？」
A「わかりました。ジェジュンさんのスケジュール確認できたら連絡します。」
じゃあな。
シウォンさんはそれだけ言ってあっさりと帰っていった。
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---------- 今から15分前
スタッフ「わ…」
スタッフ「あちゃー…」
マスク越しにジェジュンの熱を感じて。
固まる私の側では、シャッター音が鳴り響いていた。
シウォン「はい、OKー！！」
シウォンさんの声で張りつめていた空気が一斉に動き出す。
ジェジュンは私に触れたまま、閉じていた目を開いた。
間近で見たジェジュンの顔は本当に綺麗で。
ジェジュン「A…俺に流されてよ…」
誰にも聞こえないような小さな声で囁いた。
シウォン「おい。いつまでくっついてんだ？」
シウォンさんの声で我に返った私は慌ててジェジュンから離れた。
A「ジ、ジェジュン！なにしてんの！？」
ジェジュン「キスだけど。」
A「そうじゃなくて、なんで私にキス！！？」
ジェジュン「シウォンさんが好きに動いていいって言ったから。」
こ…こどもか！！
真冬の屋外。一年中で一番寒いはずなのに、背中まで変な汗をびっちりかいている。
ジェジュン「正確には…マスク越しのキス…かなぁ…」
A「…っ」
何事もなかったように撤収の準備を始めたスタッフさんたちに気づいて、私はシウォンさんを追いかけた。
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249) 我慢できない< YN side>→←247) 偽モデル2< You side>
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
