205)プライド<You side> ページ5
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ジェジュン「何も悪いことしてないのに謝るな。始まる前にコンセプトも頭に入れてこなかった彼女が悪い。」
A「でも…」
ジェジュン「ここは遊び場じゃない。皆、プロなんだ。時間がない中で最高に良いものを作ろうと皆が努力してる。それはAも一緒だろ？」
A「…」
ジェジュン「もっとプライドを持てよ。アジアの大スターの写真集の撮影現場を仕切ってるんだぞ。」
A「…それ、自分で言う？(笑)」
ジェジュン「そう思って俺もテンション保ってんの！！ Aも堂々としてろよ。お前がオタオタする姿を見せたら、皆が動揺する。」
ジェジュンの言うことはもっともだった。
空気を悪くしちゃいけないと思って、謝ることばかり考えていたけど、全体を統率するにはそれでは駄目なんだ。
チャンミンにも同じ事を言われたばかりなのに。学ばない自分が嫌になる。
A「うん。ありがとうジェジュン。気を付けるよ。」
ジェジュン「ま、そういうところもAらしくて好きだけど。」
A「え…」
一瞬で顔が熱くなり、真っ赤になったのがわかった。
付き合っていた時のジェジュンはそんな事を言ってくれた事は一度も無くて
こんな風に至近距離で好きだなんて言われたことも無かったから。
A「ジェジュ…」
ジェジュン「あんまりシウォンさんに近づくな。絶対にあの人、Aを狙ってる。」
A「何言って…」
その時、メイクを直して貰った樹里ちゃんが入ってくるのが見えて、咄嗟にジェジュンと距離を置いた。
ジェジュンも気配に気がついたのか、黙って撮影位置に戻る。
シウォンさんもチャンミンを連れて帰って来て、撮影は再開した。
*
*
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A「はーぁ… 疲れた…もう帰りたい。 」
チャンミン「何言ってるんですか。まだ始まったばっかりです。」
撮影を再開してからはジェジュンが樹里ちゃんに甘えるようにして順調に撮影が進んだ。
シウォンさんもさっきのように注文をつける事もなく、黙々と撮影している。
たまーに「この位置でレフ版持ってろ」とか、私に命令するけど。
そんなことで円滑に撮影が進むならお安い御用だ。
次の撮影は深夜の神社。少しだけ空いた時間。
先に移動したシゥオンさんやジェジュン達を見送って、チャンミンに愚痴をこぼしていた。
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
