224)本当の理由<You side> ページ24
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A「え？！ 大丈夫なんですか？」
シウォン「命に別状はねえし、たいした怪我じゃねえらしいけどな。」
シウォンさんのお友だちが事件に巻き込まれて…
怪我をしたから早く韓国に戻りたいんだという話だった。
シウォン「もういい大人なんだけど母ひとり、子ひとりだし、お母さんが心配してんだろうと思って。」
A「それなら撮影を後ろにずらしますから、1日だけでも韓国に帰ってきたらどうですか？」
シウォン「いや。俺もそう思ったんだけど、撮り終えるまで帰ってくるな、手を抜いたら絶交だって言われててさ。」
絶交って…(笑) 小学生みたい。
A「わかりました。スタジオの撮影はだいぶ巻けたし、ロケさえこなしてしまえば後はどうとでもなりますから。頑張りましょう？」
シウォンさんの自前のカメラやレンズを、ひとつひとつ丁寧に梱包しながらしまっていく。
シウォン「明日のロケはそっちのレンズを使うから。違うケースに入れといて。特殊なレンズだから。」
A「わかりました。」
指示されたレンズをひとつだけ別のアタッシュケースに入れて、厳重に鍵をかけた。
シウォン「で、お前、この写真集の最後はどうするつもり？」
A「どうするって…」
シウォン「とぼけんなよ。ジェジュンのあのPVはお前へのラブレター、この写真集はそのanswerだろ？」
A「…」
シウォン「お前の答え次第でこの写真集の結末が変わる。俺が結末を知らずに撮れると思うか？」
A「…シウォンさん…私はこの仕事を受けちゃいけなかったのかもしれません。」
シウォン「なんで？」
A「ジェジュンが写真集のコンセプトを私に託した理由がわかったときに…断れば良かったんです。」
シウォン「それは…あいつにとって悲しい結末になるから？」
A「韓国に…待っててくれる人がいるんです。ジェジュンとお付き合いしてたのも知っていて…それでも笑って送り出してくれました…私は彼の事も傷つけてしまいました。」
シウォン「…」
A「ジェジュンとは昔のように友達に戻りたいって…そんなの虫がいい話だったんでしょうか？」
シウォン「さあな。ただ、レンズを通して見るアイツは、心底幸せそうな顔してるけどな。
A「…」
シウォン「ま、いずれわかるよ。お前に託した本当の理由が。」
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225)母親の愛<YN side>→←223)タイミング悪い<CM side>
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
