213)勘違い<You side> ページ13
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ジェジュンやスタッフたちを見送り、後片付けを終えたのは午前3時。
ジェジュンは帰り際に何か言いたそうだったけど、カンさんに促され車に乗り込んだ。
発車する車に一礼して見送る。
撮影現場は本来の静かな神社に戻っていた。
西村さん「お疲れだったな。」
A「西村さん！今日はありがとうございました！」
西村さんの現場仕切りは完璧だった。何だか、榊さんと仕事をしているような錯覚に陥る。
西村さん「それにしてもお前、シウォンさんに気に入られてるなぁー直々に助手を任命するなんて、初めてだぜ？」
A「全然役に立ってる気がしないんですけど…言われた通りにやってるだけで。」
西村「まあ、機嫌良く撮影してくれてるだけで有り難いよ。明日も頼むな？お前も早く帰れよ？」
右手を軽くあげて西村さんは戻って行った。
ユリ「ジェジュンさんの次はシウォンさんですか？」
後ろから声がして振り向くと、とっくに帰ったと思っていたユリちゃんが立っていた。
A「ユリちゃん？」
ユリ「あの絵コンテ、Aさんが描いたんですってね？ジェジュンさんとの思い出ですか？それとも妄想？」
A「ユリちゃん、あのね、…」
ユリ「いつまでもフラれた相手に執着するのはみっともないですよ？」
A「…」
チャンミン「それは違いますよ。同じ韓国支社で働く僕のプライドの為に言わせてもらえば、それはあなたの勘違いです。」
A「チャンミン？」
チャンミン「今回のコンセプトを考えるように言ってきたのはジェジュンさんサイドですよ。Aヌナの仕事ぶりを信頼しての話です。」
ユリ「…っ」
チャンミン「それに韓国支社は韓国語さえ出来れば務まるところではありません。少なくとも今のあなたとは一緒に働きたくありませんね。では。」
いつの間にか後ろにいたチャンミンは、言いたいことだけいい終えると踵を返してスタスタと歩いて行く。
ユリちゃんは唇を噛み締めたままその場に立ち尽くし
A「ユリちゃん…」
声をかけようとするも
チャンミン「ヌナ。行きますよ。」
チャンミンに呼ばれて仕方なくついて行く。
A「…ありがとう。チャンミン…」
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作者名：mari
| 作成日時：2018年7月7日 0時
