179)ずっと一緒にいよう<YN side> ページ29
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ユノ「いいの？武君は長男だし家業を継がなくちゃいけないんじゃないの？」
A「お父さんはいつも私たちには好きなことをやりなさいって言ってるの。人生は一度きり。後悔しないようにって。」
ユノ「…」
A「だから、この歳まで女ひとりで韓国に行ってても何も言われない(笑)」
Aが夢をあきらめて家計を支えたと言う話をふと思い出した。
Aのお父さんは子供達に負い目を感じてるのかもしれないな。
ユノ「…本当にいい家族だな。羨ましいよ。」
A「お父さんとお母さんは今もラブラブだから、大丈夫！」
ユノ「ふっ…俺たちもそんな風になれるといいな。」
A「ふふっ…そうだね。」
ユノ「あ…そうだ。」
上着のポケットから小さなケースを取り出した。
ブランコに座るAの前に立って、さっき買ったばかりのネックレスを箱から出す。
ユノ「これは…Aが明日からも元気に仕事が出来るように…お守りだよ。」
A「え？」
ポカンとするAの首にネックレスをまわしてつけた。
ユノ「うん。思った通りだ！良く似合う！」
A「ユノ…」
ユノ「Aにもらったお守りの御礼。これがあればいつでも一緒にいられるからね。」
A「…ありがとうユノ。嬉しい…凄く嬉しいよ。これで明日からまた頑張れる！って、うわっ！」
ユノ「危ない！」
急に立ち上がったAがよろけて転びそうになるのを間一髪で支えた。
ユノ「大丈夫！？」
A「ご…ごめん。ブランコ乗ったせいで今頃お酒がまわった(笑)」
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A「ごめんねユノ…重たいでしょ？」
ユノ「ぜーんぜん。Aはもっと食べた方がいい。」
急に酒が回って酔いが足にきたAをおぶってホテルに帰る。
激務とストレスのせいだろう、少し痩せた気がした。
ユノ「あと2週間、頑張れよ。帰ってきたら、死ぬほどうまいもの食べさせてやる。旅行にも行きたいな。とにかく…」
A「とにかく？」
ユノ「とにかく…ずっと一緒にいよう。」
A「…ユノ！ありがとう！大好きだよ！」
急にぐっと力が入って、Aが俺の頬にキスをする。
ユノ「こら！耳はダメ！頼むから煽らないで！」
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
