166)answer2<You side> ページ16
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ジェジュンのスケジュールを確認するのに、カンさんとチャンミンが部屋を出て行ってから、部屋は静寂に包まれていた。
ジェジュンは私が書いた絵コンテを順番に見続けていて、最後の一枚をそっとテーブルの上に置いた。
ジェジュン「特別な事なんて何も無かったんだな…」
ポツリとそう言った。
A「ジェジュン…」
ジェジュン「こんな普通の事ですら叶えてやれなくて悪かった。」
俯いたまま、ジェジュンは顔を上げない。
A「…今になって過去の事を聞かれたからそう思うだけで、その時は一緒にいられるだけで良かったんだよ。」
《お母さんは別に、お父さんと一緒にいられる理由さえあれば何でも良かったわよ。そんなものでしょ》
ふとお母さんの言葉を思い出した。
ジェジュン「それすらしなかった俺が悪い。」
A「…ジェジュン。何故、今、これを私に託したの？」
ジェジュンは顔を上げてしっかりと私の目を見て言った。
ジェジュン「新曲として発表する曲を書き直したのは、俺の中で気持ちに変化があったから。」
A「…うん。」
ジェジュン「MVの撮影で煮詰まっていた時、日本でお前に会って改めて思い知った。お前の存在が俺にとってどんなに大きかったのか。」
ジェジュン「日本でのプロモーションは暫く続くんだ。あの時みたいに手伝ってくれないか？あの時見た夢をAと一緒に叶えたい。」
A「それって…どういう」
ジェジュン「うちの事務所に来ないか？」
A「…ジェジュン。それは…」
言いかけた時、扉が開いてカンさんとチャンミンが戻ってきた。
カン「お待たせしました。 ん？どうかしましたか？」
私とジェジュンの間に流れる空気を察したのか、カンさんが不思議そうな顔をした。
チャンミンはじっと私を見たまま。
ジェジュン「せっかくまりを口説いてたのに、邪魔しないでよー カンさん。」
カン「お前、Aさんに迷惑かけるなよ！ただでさえ無理して来てもらってるのに！」
その後の話し合いで、撮影開始は3日後に決定した。
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167)予感<CM side>→←165)answer1<You side>
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作者名：mari
| 作成日時：2018年4月19日 23時
