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069)勘違いの彼女2<YN side> ページ19

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A「はー…びっくりした…てっきりユンホさんが怒られたのかと。」




ユノ「ごめんね。ドンへが曖昧な言い方をしたんだろ?」





A「あーいえ(笑) ユンホさんが困ってるとしか聞かなかったから。私が勝手に勘違いしただけです。すいません!」




Aさんが謝ることなんか全然無いのに。









ユノ「安藤様には事情を話して違う通訳さんを手配するよ。だからAさんは気にしないで? 」





A「安藤様の会社との契約は来週だったはずじゃ?早まったんですか?」






ユノ「あぁ…ちょっと事情が出来て、契約を早めないといけなくなって。その条件が、僕が行って直接契約をする事と、通訳をAさんにすることだったんだ。Aさん、安藤様に凄く気に入られたんだね。」





A「それは…私が行かないと契約が出来ないという事ですか?」







ユノ「安藤様にちゃんと話すよ。それで駄目なら仕方がない。」






Aさんは暫くの間、下を向いて考えていた。






頼んだナポリタンには手をつけずに。







ユノ「Aさん?もう気にしないで?冷めるから食べよう。ドンヘオススメのナポリタン。」








A「ユンホさん。私行きます。日本に。」




ユノ「え?」





A「週末なら大丈夫です。今のところは仕事も入ってません。」




ユノ「本当に!?無理してない?」






A「実は私、何年も日本に帰ってなくて…親にも顔を見せてないんです。だから…」







ユノ「そっか。それならお願いしようかな?契約は土曜日だから、後はゆっくりすればいいよ。」




A「はい。」






ユノ「じゃあ、飛行機とホテルはこちらで手配する。あ、勿論経費だから気にしないで。」





A「はい。宜しくお願いします。」






ユノ「ほらまた。敬語に戻ってる(笑)」





A「あー…なかなか慣れなくて(笑)」






ユノ「とりあえず食べよう?お腹すいた。」









驚いた。


まさか本当に来てくれる事になるなんて。






誤解だったとはいえ、俺の会社での立場を気にしてくれていたAさん。




バレたとしてもいくらでも言い訳出来るんだ。




俺が創業者一族だってこともまだ知らないだろうし。






何だか言いづらくなった。








A「本当に美味しい(笑)」



ユノ「だな。」






憂鬱な日本出張が、Aさんのおかけで楽しみになった。





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作者名:mari | 作成日時:2018年1月31日 23時

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