031）出会い2<You side> ページ31
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A「ひどいよ…ジェジュン…いきなり海外に異動なんて自信無い。言葉だってよくわからないのに…」
ジェジュンは日本語が話せたから、ジェジュンとのコミュニケーションは全く困らないけれど、ホームグランドが韓国となればそうはいかない。
ジェジュン「ダイジョブ！おっれがいるからさぁー」
至って呑気なジェジュンを尻目に頭を垂れる。
そう。
やっぱり、と言うか想像以上に言葉の壁は厚くて、榊さんがいないとロクに打ち合わせも出来なかった。
自分の存在意義がわからなくなって、すっかり自信を無くして、どうしたら日本に帰ることが出来るのか毎日考えていた。
ジェジュン「A。明日の夜、おっれのマンションに来て！」
は？行けるわけない。
相変わらず友人続けているものの、一応、私も見た目は女だし。写真でも撮られたら大変な事になる。
ジェジュン「ダイジョブ！マネを迎えに行かせるから！」
私の頭の中を覗いたのか、夜になったら本当にマネさんが迎えに来た。
マネ「お待たせしました！Aさん！」
A「あの…本当にいいんでしょうか？私が行っても」
マネさんが日本語の出来る人で良かった。
マネ「大丈夫です！Aさんがいるとジェジュンの機嫌がいいんで。僕も助かります！」
マンションの周りを取り巻くようにいるファンの人たちに申し訳なく思いながら、私とマネさんはジェジュンの部屋の前までやって来た。
マネ「じゃ、僕はこれで」
A「え？帰っちゃうんですか？！」
マネ「はい！じゃあAさん、おやすみなさい。」
マネさんはインターホンを押して踵を返すように下りのエレベーターに乗って行ってしまった。
A「や…私はどうすれば…」
ドアの前でウロウロしているとカチャと鍵が開く音がして
ジェジュン「何やってんの？早く入んなよ。」
部屋の中から満面の笑みでジェジュンが手招きする。
さっさと歩いていってしまうから、ここにいるわけにもいかなくて
A「お邪魔します…」
蚊の鳴くような声で呟いて部屋の中に入った。
あれ？なんかいい匂いがする…
部屋の中からはなんだか懐かしい香りがした。
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作者名：mari
| 作成日時：2017年12月26日 0時
