Gang of Magic～魔法科高校の劣等生～ (ページ23)

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Throb　Ambition１ページ23

四年前

晁呀衣《ちょうがい》町

『犯罪者や身寄りのない者がたむろする町、晁呀衣町。そこに一人だけそこから這い上がろうとする男がいた。それが天川雫』

天川「ハハッ！！ざまあみろ！！」ﾀﾞｯ

「テメエ！！返せコラ！！」

天川「盗られるほうが悪ィんだよ！！」

ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

「クッソ……がアアアアア！！！」

『盗みを繰り返し、金目のものを集めてこの町を出る。それが彼の目標だった』

天川「ひーふーみー……結構集まったな。そろそろか……」

「何がそろそろなんだ？」

ｿﾞﾛｿﾞﾛ……

天川「あ？何だテメエら」

「俺たちはお前に物を盗られたモンだよ！借りを返させてもらうぜ？」

天川「舐めやがって……いいぜ？来いよ」

『そのころから彼は少しだけ精霊魔法が使えたため、腕っぷしには自信があった。だが今回ばかりは相手が悪すぎた』

ﾄﾞｺﾞｫｯ

天川「ゴボォ……！！」ﾌﾗｯ

『路上の喧嘩士、藤雪伊代。彼は喧嘩の腕だけでこの町でのし上がってきた男だ。そんな男が相手側についていることは天川にとっても予想外だった』

藤雪「フゥー……！！」ﾄﾝﾄﾝｯ

天川「その足の運び……ボクシングか……」ｽｩｯ

藤雪「ほお……お前も経験者か？」

天川「いいや？初めてだ」ﾄｯﾄｯ

『天川が自然にとった構えは『ヒットマンスタイル』と呼ばれる構えだった。それは相手と同じ構えだった』

藤雪「シッ！」ｸﾞﾝｯ

ﾄﾞｺﾞｯ

天川「グッ……下から撃つジャブ……こうかッ！」ﾋﾞｭｯ

ｺﾞｯ

藤雪「コイツ……！」

『天川は一度見たものなら何でも自分の者に出来る、所謂天才と呼ばれる男だった。だが』

藤雪「スー……ッ！！」ﾄﾝﾄﾝｯ

天川「フー……！！」ﾄﾝﾄﾝｯ

ﾋﾞｭｯ

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｯ

天川「ゴポォ……！！」

ﾄﾞｻｧｯ

藤雪「お前が俺を真似て撃ったそのジャブは、『フリッカージャブ』と呼ばれるジャブだ。こいつは下から撃つから普通の直線のジャブに比べて届くのが遅い。俺の撃った普通のジャブは届かない」

『勝敗を分けたのは経験の差であった。もう彼は動けない』

「そろそろいいか！！？」

藤雪「ふん、勝手にしろ。俺はこのような猛者と戦えて満足だ」

「お前ら！！やれええ！！！」

天川(ああ……ここで死ぬのか……結構やったんだがな……コイツら何人いんだよ……)

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｯ