26.寂しい身体を ページ26
甘い音を立ててグラファイトが何度もキスを重ねる。
寂しくて堪らなかったAの心を掴むには柔らかい唇の感触は充分で、Aはそのまま目を閉じてグラファイトの腕の中でその唇に酔う。
グラファイトはAを抱きかかえソファに移動しそっと下ろす。
その上に跨りAを見下ろすと、無表情の美しい顔に潤んだ瞳で自分を見上げていた。
A「私を抱きたいの？」
グラファイト「ああ。恋人を失った寂しさに漬け込んでお前を抱く。」
A「私は寂しくなんかないわ」
グラファイト「まだ意地を張るのか？」
グラファイトは鼻で笑うとAに覆い被さり首筋に顔を埋めた。
首筋を伝う唇と舌の感触にAは思わず甘い息を吐いた。
彼の言う通り、寂しくて悲しくてたまらない。
だけど、素直になれない心の声は、黎斗を愛していなかったと強がりを並べる。
A「ゲンムの事なんか愛していなかったわ。だから貴方と寝たってなんとも思わない」
グラファイト「本当にそうか？」
本当はニヤリと笑うグラファイトに黎斗を忘れさせてほしくて、深夜の社長室でに口付けられたあの時の様に、強引に身体を奪われたかった。
でもあの時と全く違う。
乱暴に服を剥ぎ取られ身体をぶつけられると思っていた。考えたり感じる隙もない程自分勝手に身体を貪られると思っていた。
全てを忘れてその行為に没頭するにはそれも悪くないと思っていたのに、、、
Aの反応を確かめる様にゆっくりと甘く唇をAの肌に這わせる。
少しずつ肌が露わになり、あまりに緩徐な舌の動きにAは与えられる快感を余計にはっきりと感じてしまい、直ぐに甘い声を上げた。
指の先まで愛おしむ様に唇を這わせるグラファイトにAは堪らず彼の腕をきつく掴んで声を上げた。
寂しさを忘れるためにグラファイトに委ねたはずの身体は予想外に乱れた艶めかしい自分をさらけ出さされ、グラファイトの思うままに愛される。
グラファイト「お前、本当は可愛い女だな」
まだ息が上がり身体の熱いまま、グラファイトに抱き寄せられたAは、甘く痺れた身体でグラファイトを睨んだ。
A「気が済んだでしょう？さっさと帰って。」
グラファイト「寂しいお前はもう少し俺とこのままいたいはずだが？」
Aを抱いたままニヤリと笑うグラファイトにまた心の中を見透かされ、更にきつく睨む。
グラファイト「怖い顔ばかり見せず俺の前では素直になれ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
大崎舞子(プロフ) - kojiさん» 最後までお読みいただきありがとうございます！大好きだなんて、、うれしいです！！大人セクシー路線の黎斗とグラファイト、お楽しみいただけて良かったです！ (2018年6月12日 21時) (
レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - Hyuiさん» 皆さんにご理解頂けるか謎過ぎたグラファイトとの関係ですが、ホッとしました！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - moon791さん» いつもコメントありがとうございます！とても励みになりました^_^書けば書くほどグラファイトを好きになって大変でした爆 またどうぞよろしくお願いします！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
大崎舞子(プロフ) - 双羅さん» 最後までお読みいただきありがとうございました！こんな夢主ちゃんを受け入れてもらえるかちょっと不安だったのですが、ありがとうございます！貴利矢も大好きなので頑張ってみます！ (2018年6月12日 21時) (レス) id: 82a79b3fc1 (このIDを非表示/違反報告)
koji(プロフ) - お疲れ様でした！相変わらずの素敵な神とグラファイトにやられます。いつも楽しみで仕方ないです！大好きです！爆 又楽しみにしてます！ (2018年6月12日 20時) (レス) id: 91fefba221 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おおさきまいこ | 作成日時：2018年5月17日 17時
