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「……………A、Aー？」
『…………駿貴、くん』
自分の名前が呼ばれる声と、頬に流れた涙で、ぱっと目を開ければ、見慣れた天井とお気に入りのクッションと。嫌な夢でも見た？なんて、心配そうな顔をしながら、私の涙を拭ってくれる駿貴くん。
ああ、夢か。
『…………泣いてる夢、みた』
「起きるまで待ってようかと思ったんだけど、辛そうな顔して泣いてるから、起こしちゃった」
『……ん、ありがと』
「どんな夢みた？」
そう言って、駿貴くんは隣に座って覗き込んできて。夢の内容を話そうか、少し躊躇う私に、話してよ、なんてもう一度言うから、私が別れようって駿貴くんに言ってた、なんて。
少し目を見開いて、別れ話しながら、Aは泣いてたってこと？なんて聞くから、そうだよって肯定の言葉を。夢の中での2人の会話を、覚えてる範囲で駿貴くんに話して。
「それさ、理由ってなんだったの」
『私が別れたい理由？』
「そう」
『…………3択にしてもいい？』
「ふ、どうぞ」
択一問題にしてみれば、ふっ、と笑われて。彼に3つの選択肢を出してみる。ひとつめ、数ヶ月後には死んじゃう病気にかかった。ふたつめ、帰国時期未定で海外に行かなければならなくなった。みっつめ、別れろって脅された。
それっぽい選択肢を3つ出してみれば、うーん、そうねえ、なんて少し笑いながら考えていて。
「その3つのうちのどれかが、答えなんだろうけど、そのどれが理由でも現実のAは、夢と同じ行動するんじゃない？」
びっくりして、ぱっと横を見れば、違う？って聞かれて。私は驚いたまま、動けなくて。現実の私はその3つのどれにも当てはまらないけれど、実際そうなってしまったら、なんて考えれば、確かに私は同じ行動をするかもしれない。
「理由は、どれも俺に幸せになってほしいとか、迷惑かけるとか、そんな感じ？」
『…………すごいね？』
「伊達に長い間、Aの恋人してないのでー」
そう言って笑われて。私のことをなんでもわかってるな、なんて、エスパーか何かなのかな、って思ってこっちまで笑ってしまう。
笑っていれば、そうなってしまうのは俺的には、非常に困るんですけど？なんて顔を覗き込まれて。
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エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます！リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…！ (2021年2月22日 2時) (
レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか？出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エンスイ | 作成日時：2021年2月17日 12時
