今では君の気持ちが少し / ymmt ページ33
.
Side ymmt
「………はあーーーー」
「でっけえ、溜息。まーだ恋に悩んでんの?」
決して意図した訳ではなかったのだが、考えていたことに対して、思わず溜息が出てしまって、それが思ったよりも大きくて。隣に座っていた須貝さんに、聞かれてしまった。
てか付き合ったんじゃなかったっけ、なんて聞かれて、いや、付き合ったし上手くいってると思う、なんて答えて。そもそも、僕が恋愛以外に悩んでる、という選択肢は考えないのか、と思ったりもするけれど。
「なになに、話してごらんなさいよ」
そう言ってにやにやする、須貝さん。まあでも結局、恋愛ごとで悩んでいて、きっとこの感じは話さずにはいられないから、話すんだけれど。
週末、街で彼女を見かけた。彼女以外にも数人いて男女で集まってる、とかそんな感じ。その日は、彼女も友達と遊びに行くと言っていたから、特に気にしていなかった。
見かけた時も男性がいるから、と言って2人きりではないし、そもそも彼氏がいる時も僕と2人で会ってた訳だし、彼女が男友達と言ってる限り、ほんとに友達以外の感情はないんだろうな、って思う。
だから、男性がいることに対して気になったわけではないのだけれど、そのうちの1人の彼女に対しての視線が気になってしまって。あんなの、絶対彼女のこと好きだな、なんて。何を会話しているのか分からないけれど、視線がそう言ってる。
その瞬間、不安になってしまって。僕よりも恋愛経験が豊富で、彼女の周りには男の人もたくさんいて、いつかそっちの方がいいってなっちゃったりしないのかな、って。いくらなんでも、女々しすぎないか、と思って自分の中で葛藤すること3日、というわけだ。
「彼女のこと大好きじゃん」
「うるさいなあ、」
話終わった後も相変わらずにやにやしている須貝さんに、揶揄われるように言われて、話さなきゃよかった、なんて目で見れば、ごめんって笑われた。
「でもさあ、会って話さないと山本も解決しないんじゃない?彼女の家、オフィスからそんなに遠くないんでしょ?適当な理由つけて、今日とか行ってこれば?」
え、今日!?なんて、その時は思ったし、そう反応した。けれど、少しいつもより遅くオフィスを出た後、彼女に今日泊まりに行ってもいい?なんて、メッセージを送っていて。
.
297人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「QuizKnock」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エンスイ(プロフ) - ちひろさん» コメントありがとうございます!リクエストは受け付けているのですが、今書いているメンバーでいただけたらと思っており、tmrさんは私自身も雰囲気等あまり理解できていない部分もあり難しいかもしれないです……。今後機会があれば書かせてください…! (2021年2月22日 2時) (レス) id: 275b77238f (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめまして、いつも読ませていただいてます。リクエストなんですが、tmrさんを出来ますか?出来たらよろしくお願いします。これからも頑張って下さい。 (2021年2月20日 23時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エンスイ | 作成日時:2021年2月17日 12時