第三楽章 希望のハーモニー ページ10
『みなさん、こんにちは！今日は私たち夢ノ咲学院吹奏楽部定期演奏会にお越し頂き、ありがとうございます！』
今日は本番。
びっくりするほどの天気の良さ。
……演奏会日和だ。
『今日は、最後まで楽しんで行ってくださいね〜！』
会場であるホール中に響き渡る拍手の音が止んでから、私はマイクに向かって声を発する。
『ではでは、続いて演奏するのは……』
『ありがとうございました！それではここで、15分の休憩に入ります』
段取りでは、ここでアイドルのみんなは着替えやスタンバイを済ませることになっている。
15分で充分、っていうあたりにアイドルらしさを感じてしまう。
「ふ〜……流石にMCもやってると疲れる〜……」
「でも、後半からは次期部長に交代するんでしょ？」
「そう。だからちょっと楽できちゃうなぁ〜？」
「ふふ。まぁでも、私たちはAのMCすごい好きだけどね」
「えぇ〜？照れちゃうな〜」
「もうこれで最後なんて、変な感じだよね」
急に真剣な顔になって杏奈が言った。
“最後”……。
「そうだね……まだ杏奈たちと音楽してたいな、なんて言わないけど。でもやっぱり寂しいよ」
「うん。私も同じ」
しんみりとしていると、いきなり後ろから声がした。
「A先輩、杏奈先輩！」
「……優奈ちゃん、夏実ちゃん」
優奈ちゃんはサックスの二年生で、次期部長を任されている。
同じく次期副部長を任された夏実ちゃんはホルンの二年生だ。
「私たち、先輩方のお陰でたくさんのことを学べました」
「本当に、感謝しかないです」
「でも、私の目標はそんな偉大な先輩方を超える部長になること、です！」
「……！」
「私たちに、この部は任せてください！……必ず、またあの場所で金賞を取ってきます」
あぁ、私ってなんて幸せ者なんだろう。
「いい先輩になってね、二人とも」
もうすぐ、後半の部が始まろうとしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「あんスタ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホッチキス(プロフ) - ゆゆゆさん» 本当にラッキー(^_−)−☆ですね！これからも応援しています！ (2022年5月25日 21時) (
レス) id: b36c03acb0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - ホッチキスさん» ありがとうございます、最高とかめちゃくちゃ嬉しいです…！全然アイドル出てこなかったのに推しが出ていたとはなんとラッキー！！(？)私もニヤニヤが止まりません。こちらにもコメントして下さりありがとうございました！！！ (2022年5月24日 18時) (レス) id: 6c5dc33c86 (このIDを非表示/違反報告)
ホッチキス(プロフ) - 双子設定最高でした！すごく面白かったです！私の推しの渉も出番をいただいて、、、ニヤニヤがとまらないっす！ (2022年5月24日 18時) (レス) @page15 id: b36c03acb0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：箸レーゼ | 作成日時：2022年5月4日 18時
