皇帝の双子の姉は【あんスタ】

裏メロディ ページ5

「ふふ、本当に彼女は面白い企画を持ってくるよね——今から楽しみだよ」



「俺たちはアンコールで登場、ということだったが……曲はどうするんだ？英智」



「できればみんなで歌えるものにしたいよね。敬人はどうしたい？」



「同感だ。……そういうことなら、衣更たちに聞いておけばいいんじゃないか？」



「ふふ、そうだね。『Trickstar』なら、いい案を出してくれそうだ」



Aも、きっと楽しみにしてくれてるだろうしね。


僕たちも下手な真似はできない。



僕たちは夢ノ咲学院の“アイドル”だ。



素晴らしいパフォーマンスを魅せたいと思うのは当然だろう？


さて、そろそろレッスンの時間だね。


僕の『fine』も参加するからには最高の夢を共有させてほしいな。



「それじゃあ敬人、僕はレッスンに行くよ。あとはよろしくね」



「ああ、任せろ」



生徒会室の扉を閉めると、廊下には明るい日差しが差し込んでいた。


薄い光の膜に目を眇め、暫しその神秘的な時間を堪能して……僕はレッスン室へと歩を進めた。

第二楽章 思い出にデクレッシェンド→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す