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パーティーが2時間ほど続き、そろそろ解散となった時、廊下に足音が聞こえた。
廊下の明かりの向こうにいたのは、撮影の衣装なのか本当に王子様のような衣装を身に纏い、走ってきたせいか頬を紅潮させ、息を切らした泉先輩だった。
｢…先輩…っ…？…あの、撮影は…｣
思わず出た私の言葉に先輩は眉をひそめた。
｢はぁっ！？大切な後輩の卒業式と、いつでも出来る撮影と、どっちが大切だと思ってんの！？｣
感情のままに言葉を吐き出し、また息を切らす先輩。
｢1回しか言ってやらないから、ちゃんと聞いてなよ！？｣
はぁ、と息を整え、再度私を見た先輩。
｢一年前のあれ、覚えてるでしょ。｣
微かに首を縦に動かす。
｢俺の気持ちは一年前と変わってない。
昔も今も、Aが1番大切で、
幸せにしてあげたい。一番近くにいて欲しい、｣
そこまで言って、先輩は跪き、私の手を取った。
｢＿＿＿＿＿もし、
Aが俺の隣にいたいと思っているなら、
＿＿俺にAの時間をくれませんか＿＿ ｣
1年間待ち、ようやく心が通じあった瞬間だった。
｢＿＿＿＿＿はい…！｣
先輩は、あの言葉通り、王子様らしく私の心も身体も連れ去ってくれた。
間違いなく、今日が一番幸せな瞬間だ。
卒業して数週間後、
泉先輩のマネージャー兼Knightsのプロデューサーになったのはまた別のお話ですが。
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作者名：enst青春合作 x他9人 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年5月20日 21時
