手入れ ページ7
｢手入れ部屋はこっちだよ。ついてきて。｣
………空気が重い。まだ、手入れ部屋まで距離あるし、耐えられる気がしないんだけど。せめて安定でも連れてくんだった。。
｢………｣
｢………｣
｢………｣
｢………｣
｢………ついたよ。ここが手入れ部屋。｣
結局なにも話せなかったよ。。こんなこともできないんだもん。そりゃ、愛されないし、捨てられちゃうよね。
｢あ、あの…｣
｢ん、なに？｣
｢あ、ありがと、ござい、ます。｣
初めてだよ。お礼を言われたの。こんな、なにもできない俺なのに、使えないやつなのに。
お礼、言ってくれるんだ。
一瞬だけど、この審神者を信じて良いかもしれないと思ったのは仕方ないよね。
｢二人とも、短刀らを連れてきたぜよ。手入れしてくれんか?｣
｢はい。｣
陸奥守たちが連れてきたのは、今剣、小夜左文字、乱藤四郎、薬研藤四郎、厚藤四郎、五虎退、愛染国俊、の７振り。
＿＿＿あとは、全員折られたり、刀解させられた。あの人は、俺たちを折ることはなかった。折れそうになったら手入れをしてたから。でも、あの人が審神者を辞めるとき、なん振りもの刀剣を折っていった。短刀たちを中心に無差別に、無作為に。
手入れ部屋は、あの人の霊力で穢れてて、使えそうになかったのに、審神者が入ったら一瞬であの人の霊力も、穢れもどっかに消えてった。陸奥守から本体を受け取って作業台に置く。
そこに、審神者が座って本体を触ると妖精と一緒に淡い光が表れて刀に集まっていく。
そっからはあっというま。
気付いたら手入れは終わって、妖精たちはとても元気に飛び回ってた。
｢まっこと凄い霊力ちや。前の主とはくらべもんにならん。｣
｢ほんとにね。あんなの初めて見たよ。｣
｢あ、あの、えと、…二人、も、手入れ、したい。｣
…手入れ、してくれるんだ。頼んでもないのに。やってくれるんだ。
｢わかったぜよ。よろしゅうな。｣
｢俺も、頼むよ。｣
そう言って本体を渡す。ほんとは折られないか怖いけど、短刀たちも折らずに手入れしてくれたから大丈夫。
審神者がまた手入れを始める。
淡い光が集まると同時に自分の体に霊力が流れてきた。暖かくて、優しい霊力が。
本当に信じたくなった。
＿＿＿また、裏切られるかも知れないのに。
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華音(プロフ) - 初めまして！！刀剣乱舞大好きで読ませて頂きました♪終わりの表示になってしまっておりますが｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡もう続きは更新されないのでしょうか? (2022年8月22日 19時) (
レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
キックーノ(プロフ) - ありがとうございます！ゆっくりですが頑張っていきます (2018年10月2日 17時) (レス) id: b023b778d0 (このIDを非表示/違反報告)
ル・カルコル - 夢主ちゃん可愛っ…！勉強などで大変なこともあるかもしれませんが更新頑張ってください！気長にお待ちしていますよ！ (2018年10月1日 9時) (レス) id: b71053a6ff (このIDを非表示/違反報告)
キックーノ(プロフ) - ありがとうございます！返信が遅くなってしまいすみません。いい作品になるよう頑張っていきます。 (2018年8月28日 15時) (レス) id: b023b778d0 (このIDを非表示/違反報告)
いろは(プロフ) - とても面白くて読みやすいです！これからもがんばってください！ (2018年8月22日 18時) (レス) id: ea11d81977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キックーノ | 作成日時：2018年6月22日 1時
