検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:10,631 hit

ページ1

雪の日に絵を描こう





「兄者、気分はどう?」

「んー、元気」


そ、と俺は小さく呟くようにして血のパックを手に取った。


 現存するアンドロイドの中で最も型の古いうちの“兄貴”の命はもうそう長くない。

 彼の中の生命維持装置、体を流れるブルーブラッドを精製し直す部品が壊れてしまい、兄者の体は

定期的に新しい血と入れ替えなければ、正常な動作をすることはできなくなってしまった。とはい

え、もう今現在流通している部品では新しすぎて兄者を治療することができないので、どこかが壊れ

たらそのまま壊れっぱなしでいるしかない。悪いところは極力触らず、これ以上悪化しないように

ゆったりと過ごす。まるでホスピスみたいだろう?


 この家は俺たち二人だけが住んでいる。ものは必要最低限しかないしまるで人間が住んでるんじゃ

ないみたいな殺風景さだ。昔、父さんと母さん、俺と兄者が住んでいたころとは大違いの色のなさ

だ。決して嫌いではないんだけど。

兄貴がうちにやってくる!→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:BL , 兄者弟者 , 2BRO. , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:榎本 | 作成日時:2018年8月13日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。