【花より男子】花沢類の幼馴染 12(男主)

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静に別れを告げ、少し日が暮れた時間に解散となった。


総「じゃ、俺らは帰るなー」


「もう少し、ブラブラして帰るわ」


牧「えっ！花沢類とAさんは帰んないの！？」


総「そそ、こいつらはパリでお楽しみなの」


美「ここは愛の都だろ、察しろよ。牧野」


牧「あっ…」


「いや、「あっ…」じゃないよ、牧野」


類「A、いこ」


類に急かされるように、手を繋ぎ歩き出す。


「あぁ、うん…」


総「じゃあ、またな！」


美「ゆっくりしてこいよー」


牧「お幸せにーー！！」(？)


という声を背に手をふる。


じーっと見つめてくる類に「どうした？」と首を傾げると、類の指先がネックレスにかかった。


類「ここなら、出してもいいでしょ」


服の中に入っていたリングが現れる。


類「俺のもんってわかりやすいし」


「あ、あぁ、さんきゅ」


かぁーっと、体温が上がって顔が赤くなるのがわかる。


「と、とりあえず。ひと休みしたい…そこのカフェ入ろうぜ」


類「ん、いいね」


「Vous êtes combien ?」(何名様ですか？)


「On est 2.」(2人です)


席に案内されて一息つく。


類「コーヒーでいい？」


「おう」


「Vous avez décidé ? Je vous écoute.」(ご注文はお決まりでしょうか。お伺いします)


「Deux cafés, s'il vous plaît.」(コーヒー2つ)


類が注文してるのを横から見ていると、店員さんとパチリと目が合い微笑んだ。


「Tu es un amant charmant.」(素敵な恋人ですね)


繋がれた手を見て類に視線が戻される。


「Je t’aime à la folie. 」
(狂いそうなほど愛してるんだ)


ふふっと、笑った店員さんはにこやかに、


「Prends ton temps.」(ゆっくりどうぞ)


と言いコーヒーを2つ置いて、去っていく。


「類…」


類「なに。本当のことだし、パリではよく言うでしょ」


「そうだけど、ほんと唐突すぎるから」


類「そう？まぁ、いいじゃん」


機嫌よさそうにニコニコする類に、こっちもつられて笑みがこぼれる。
それを誤魔化すように、コーヒーを口つける。
苦いはずのコーヒーが少し甘く感じた。

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