【花より男子】花沢類の幼馴染 10(男主)

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総「類、俺は誰？」


類「ん？何言ってんの。総二郎でしょ」


怪訝な顔した類が答える。


総「ここにいる奴は全員わかるよな？」
総二郎が順に指差してく。


あきら、牧野、司


類「一体どうしたのさ」


総「じゃあ、そこで問題ッ！こいつは誰だ⁉」


その指が俺をさしても


類「…しらないけど」


「……おい。冗談だよな？
心配してきてみれば何だよそれ。
全然面白くないぞ？」


類らしくない。
そんな冗談…。


類「司。警備員呼んだ方がいいんじゃない？
頭おかしいよ。この人」


牧「……花沢類。本当にAさんがわからないの？」


真っ青な顔した牧野が尋ねる。
俺も負けねえぐらい今の顔はやばいと思う。

総二郎が何も言わずにナースコールを押した。


「記憶障害ですね。
部分的な記憶喪失の可能性があります」


総「なんでAのことだけ…」


「それはわかりません。
強く考えすぎて、その部分だけ欠落してしまったのかもしれません」


「…あの、そのうち戻りますよね？記憶」


「わかりません。一生戻らないという例も報告されています」


司「大丈夫だろ」


美「まあ今、思い出せなくてもすぐ戻るさ」


「……そうだな」


総「あんな俺達にすら嫉妬して、独占力強いバカが、肝心な事思い出せないバカじゃねーよ」


「……総二郎。バカ言いすぎて意味不明」


大丈夫。きっと…。
そう言い聞かせても、不安からか嫌な予感しかしなかった。

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