【花より男子】花沢類の幼馴染 10(男主) (ページ16)

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牧「Aさんっっ」

総「だ、大丈夫かよっ」

心配そうに覗き込む牧野たち。

「いててて…平気。ごめんな！なんか心配かけちゃって。ごめん司」

司「ヘラヘラすんな。……バレバレなんだよ」

大丈夫だよと笑ったのに司には見透かされてたようだ。
野生勘ってか。
ほんと、こういう時に限って鋭いんだから。

司「…わりい。思い切りひっぱたいた」

バツ悪そうに俺の頰に触れる司。
それを見た類の表情が一瞬、苦しそうに歪んだのは気づかなかった。

類「……？」

司「類。Aはお前だけのもんじゃねぇ。
今のお前に言ってもわかんねーと思うけど、Aを繋ぎ止めとかねーときっと後悔すんぞ。
あんまりAを待たせてっと、Aも愛想つかすかもな。それで、取り返しのつかないことになっても俺は知らねーぞ」

そのまま、歩いて出ていく司。
牧野が類につめかかる。

牧「花沢類ッ！らしくないよっ」

「…牧野、ありがとう。
司についてっていいよ」

牧「…Aさん」

「すぐついて行くから」

バタン。
ふぅーー、牧野にも心配かけてちゃ、ザマァねぇな。

類「なんだよ…。あいつら」

「類。もう無理に思い出そうと頑張らなくていいよ。俺は俺でいることに決めた」

総「A……」

「また戻れるかもしれねーしな。
でも、、戻らなかったら俺らの仲は….きっと、そこまでだったんだ」

大丈夫。まだ鍵はある。
俺は類の指にはめられている指輪と同じネックレスにしている指輪をぎゅっと握りしめた。
ピアスも指輪も外さないでいてくれてて、ホッとした。

やっぱり友達って…いいな。
本当にあいつらがいてくれてよかった。

「また明日な。類」