【花より男子】花沢類の幼馴染 10(男主)

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「つーか、日本中に顔知られてんじゃん？」


美「司はあんま公の場に出ねーからな」


美「神秘のベールがはがれたな」


「とりあえず、帰るしかねーだろ」


戻ってきた司と牧野にも状況を説明する。


牧「ひえ…どーすんの」


司の肩をガシッ‼と掴みガクガクと揺らす。
牧野が一番テンパってた。


ま、なんとかなるだろ！と甘く見ていた。


牧「な…なんか、すごい人が波止場にいるんですけど」


「やべえな。あのマスコミの数」


あそこに行くのはダルすぎる。


司「ま、俺ぐらい有名だとしゃーねーな」


牧「うっ、ツッコミができない」


滋「まったくもー、ママったら警察に言うタイミング早いよ」


美「言わなきゃおまえ逮捕じゃん」


滋「そりゃ、そーだけどさ」


「……うわ、マジであそこ行くの？
司。ここで手ェ振って頭下げてよ。んで、迂回しよ」


類「何それいい考え」


ポンッと手を叩きクルッと向きを変えた類を総二郎が拳骨をくらわせた。


総「馬鹿やろう」


類「痛い」


シクシク泣きながらしがみつく類に頭を撫でておいた。


そりゃそうですよね。
遅かれ早かれ、こうなるわけだし。


マ「道明寺司さんですねっ！
今回誘拐されたと言う報道後に船遊びと発覚しました！
日本中を巻き込んだこの事について謝罪の気持ちはありますか⁉」


「おいっ、押すなッ」


人の波が押し寄せてくる。
きっつ。
類が俺の手を握り引っ張ってくれる。


「…俺より女の滋と牧野の方が心配だ」
男の俺でも踏ん張ってるのがやっとだし、気い抜いたら類と引き離されて倒れこみそうだ。


後ろには滋を守るようにあるく、総二郎とあきら。
司はもちろん牧野を気にしていた。
……大丈夫そうかな。


マ「注目される資産家長男としての花嫁探しはどうされているのでしょう⁉」


総「だーーっ、うるせーなこいつら」


マ「数々の暴力事件を金銭で解決されているとの情報がありますが、これについては⁉」


マ「社交界デビューについてはどのように考えていますか‼」


司「どけよっ！！！」


マ「邪魔だよあんたどいてっ！」


どん！
牧「きゃっ」


司「牧野ッ…このやろ」


青筋を立ててキレる司。
俺でもキレるぞ、群がりすぎだ‼
押されすぎて窒息しそう。


総「司、よせ。らちあかねえ‼とにかくこっから抜けるぜ」


類「A。気をつけて」


「ああ」


お互いの視線が合わさり、握られた手に力が入った。

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