和澄は ページ32
泣きじゃくる和澄の涙を拭う。
潤んだ瞳の奥はまっすぐに俺をとらえていて、それすらも愛しく、瞬き一つ出来ず息も吸うことができないくらい美しかった。
「好き、だけど。付き合ったら迷惑かけちゃうから…」
舌足らずにのべる。
ようやく体が機能するようになった俺は、「迷惑だったら告白なんてしない」ときっぱり言いきる。和澄は目を泳がせて、返事を考えているようだ。
「好き。」
「うん、」
「ねえ、縁下くん。」
「何?」
髪を指に巻き付け、考える仕草をする彼女。
夏休み明けだが、秋の訪れが早い様で和澄は黒色のカーディガンを着ている。白い肌とは対照的で、美しさが垣間見えてくる。
「すきになっても、いいんですよ?」
控えめにのべたそれは俺らの暗号みたいで、でもいつもとは違う返事をしてみる。
「もう、なってるよ。」
下校時刻のチャイムが、合図のように鳴り響いた。
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桜餅(プロフ) - 素敵な作品でした、縁下くん罪な男ですね。 (2021年4月5日 17時) (レス) id: 7911da50c3 (このIDを非表示/違反報告)
朱音 - 縁の下くん私も好きです!更新頑張ってください! (2019年11月9日 16時) (レス) id: 3635743cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コンタクトるり江 | 作成日時:2019年10月28日 21時