きっと、ぜったい、だいじょうぶ。ふぃふす。【榎i木l淳i弥】 (ページ32)

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「…ひろ…！」

一度内見来たんだけどな？と自分を疑う。荷物を下ろして顔を上げると榎木さんが同じように荷物を運ぶ。

「っしょ。…これ、一苦労だね」

「ですねー…。…もう少しお手伝い頼むべきでした？」

いーや、これ以上知り合いが増えても俺が困る、と目が鋭くなる彼に苦笑い。最近露骨に嫉妬を見せるから、怖いったらありゃしない。

「…うわ！すご、広い！」

「あ、ひよりちゃんそれこっちだと助かる！」

「はーい！」

小さめのダンボールを抱えるひよりちゃんに場所を指定して置かせる。彼女もまた今回手伝いをしてくれるらしく講義の合間を縫ってきてくれた。
「なんてったって、サドライでとんでもないもの見せてもらいましたもんね！！」とノリノリで引き受けてくれたのは三日前のこと。
ライブ自体は2週間前の事なのだがそれはともかくだ。

「ほんと、忙しいのに力仕事頼んでごめんね」

「いいんですって！バイトで慣れてますし！」

ダンボールとは友達みたいなものですしね～とかるんるんと外へお荷物第二弾を取りに行く元気さ、私も見習わなきゃなと感心させられた。

「…相田さん、噂通りって感じだね」

「めっちゃいい子なんですよ、私を慕ってくれるような優しい子で。」

「…でもあの子、さすがにあれは持てなくない？」

かなりキツそうなダンボールを一人で持ち上げようとしているので、慌てて反対を持ちに向かうのであった。