2話「怪物の見極め」 ページ2
「はぁー……良さそうな奴いねぇなぁ〜…」
高い塔の上から人間を見下ろしながらそう言う。
今日はハロウィン。人間にとっても特別な日だろうけど、
俺達にとっても大事な特別な日。
その特別な目的を果たすために俺は人間の住処に降りてきていた。
《良さそうなのいない？》
すると頭の中にそう特徴的な声が響く。
それに応えるように俺は口を開く。
「んー。これと言ってビビッ！と来る奴はいねぇなぁ」
俺は覗き込むようにしている体制から体を起こして
その場に座り込んだ。
《"らっだぁ"のセンサーは宛てになんねぇからなぁ》
そう普通にdisられる俺。らっだぁ。
ら「おいおいいいのかぁ？俺の堪忍袋の緒を刺激しやがったな〜？」
《そんなこともういいから早く見つけて連れて帰って》
ら「冷めてんなぁ〜…」
そう思いながらよいしょ。とその場を立とうとする。
が、
ら「お？おぉ？ちょ、まっ、！」
やべ、体制崩れた。
そう思った時にはもう体の半分は空中に浮いていて。
ら「あ""ーーーーーーーーーーーーー！？！？」
ドスン。っという大きな音を立てて俺はゴミ置きだろうか。
そこに固められていた段ボールの中にすっぽりと入ってしまった。
《うわ、ちょ。なに？五月蠅いんだけど！》
ら「いや違う違う、落ちただけ」
いってぇ〜…。と言いながら段ボールの中から出る。
服に付いた埃やゴミを手で払い、一つ溜息を吐く。
《なに溜息吐いてんの。吐きたいのはこっちなんだけど》
ら「いや待って。頼む。あと10分以内には連れて帰るからさ」
《そう言って守ったこと一回もないんだけど》
そう呆れる頭の中に響く声。
俺も苦笑いをして周りをぐるっと見渡す。
ら「…ん？」
すると俺の目にある物が入った。
路地裏出口の中間辺りで倒れている女の子。
近づいてみると気を失っているのか、どこか苦しそうな顔をしていた。
その女の子の顔をみて俺はニヤリと笑った。
そして気を失っている女の子を抱え上げて俺は空を見上げる。
《ん？やっと見つかった系？》
ら「やっと、ね」
そう言って俺は真剣な目で"コンちゃん"に呼び掛けた
ら「今回の生贄は"東雲A"さん。コンちゃん。登録と転送。よろしく」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オレンジ - この作品めちゃめちゃ好きで更新楽しみにしてました…！！戻ってきてすごく嬉しいです。更新無理のない程度に頑張ってください…！ (2020年9月13日 1時) (
レス) id: 6a7e1ae822 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ教３ - 超おもしろいです！！更新頑張ってください！ (2020年1月25日 17時) (レス) id: 9184950dc8 (このIDを非表示/違反報告)
たかーいお茶 - まず初めに、おかえりなさい！このお話はらっだぁ運営さんのお話の中で一番好きだったので、更新が止まった時はすごく心配しました。でも、リメイク版としてまた、戻ってきてくれてとても嬉しいです！更新頑張ってください！おうえんしてます！ (2019年12月1日 0時) (レス) id: 5d07d85bff (このIDを非表示/違反報告)
白夜・ラァ〜さん(プロフ) - はぁ〜…すきです。 (2019年11月23日 19時) (レス) id: 6fdd4646a0 (このIDを非表示/違反報告)
海色(プロフ) - 占ツクにハマって一番最初に見た作品でした！リメイク版すごい嬉しいし楽しみです！あと、コンちゃんは、みどりくんのことみっどぉって言ってませんでしたっけ？(最近見てないから、あやふや) (2019年11月22日 19時) (レス) id: 9e704bca40 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
