493話です ページ5
彼に注意されるなら相当はっきりと見えているのだろう。困った。
「とりあえず午前一杯は寝ていたほうがよさそうだな。今屋上は誰もいないから寝ても大丈夫だぞ」
「……い、いやいや何を言ってんですか。学生の本分は勉強です。サボることなんてできません」
それに誰もいないとはいえ屋上で寝ていたと恭弥さんにバレたら大目玉を食らうに決まってる。
「ヒバリの許可取りならもうしてある」
「……へ？」
その時のことを想像し、ぶるっと震えると、彼は心を見透かしたような一言を放った。思わず素っ頓狂な声を上げてしまったのは仕方ないと思う。
……もしやこのことを伝えるためにわざわざ教室まで来てくれたのだろうか、リボーン先生は。
「流石に心身ともに万全の状態じゃねーとどうなるかわからねぇからな」
「それは……そうですけど」
「だからしっかり寝て夜に備えろ。だそうだゾ」
「……だそうだって…」
まるで誰かから受け取った言伝をありのままに話しているような言い方に、もしや、と呟く。そんな無茶難題をいうのは一人しかいない。
「……ヴェントさんですか」
疑問符はつけない。そうだと確信したからだ。私の言葉にリボーン先生はニヒルと笑った。無言は肯定。つまりそういうことである。
……ホント不器用な人だ。休んで欲しいなら会いに来た時に言えばよかったのに……
そしたら彼女の言うことぐらい聞くのに。
「……わかりました。夜に備えますとでも伝えておいてください」
「わかった。しっかり伝えておくぞ」
「ありがとうございます」
リボーン先生を伝書鳩のように扱って少々心苦しく思っていると彼は気にするなと言い、窓枠から飛び降りた。
まあ彼のことだ、この高さから飛び降りても大丈夫だろうと私はカバンをそのままに屋上へと向かったのだった。
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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