490話です ページ2
「……え？休み、ですか？」
決戦当日。いつものように修業へ行く支度をしていると、なんの前触れもなくヴェントさんが現れた。
いつもなら修業場である草原にいるはずなのに珍しいこともあるものだと思いつつ、朝の挨拶すると、返してくれた。
まあその時の言葉は“おはよう”ではなく“
……ってそんなことは今どうでもいい。どうしましたと訊ねると、ヴェントさんは今日の修業はお休みだと言い放つ。
思わず驚きの声を上げてしまったのは仕方がないと思う。
「うん。たまにはいいだろうと思ってね」
「いや……まあ確かにそうですけど……他の守護者の方と比べたら私、最弱の部類に入るんですよね？」
「うん。自覚があるようで何よりだよ」
即答である。それはそれでちょっと、いやかなり凹むものがある。肩を落としているとヴェントさんは「まあそう落ち込まないでよ」と小さく笑みを浮かべた。
「……君は私の一番弟子であるネフライトに勝ったんだ。誇っていいよ。…………まさかあそこでネフライトに精神攻撃をするとは思わなかったけどね」
「……褒めてますか？」
「褒めてる」
そんなキリッとした顔で言われても……
はあっとため息をついた後、太ももにつけてきた拳銃ホルダーを外し机の引き出しに仕舞った。ヴェントさんがきてくれたのが部屋を出る前でよかった。
流石に修業場についてから言われていたら前以て言ってくれと思うところだった。いや実際、口に出していたかもしれない。
「今日、修業休みなんですよね？なら学校行ってきます」
学校へ行く支度を始めると、ヴェントさんは窓枠に腰掛け足をぶらぶらとさせる。
「真面目だね。家でのんびりしててもいいのに」
「そうはいきませんよ。学生の本分は勉強なんですから」
「ほら真面目。まあ君がしたいならそうすればいい。私は止めないよ」
「そうですか」
「けれどユキ。これだけは聞かせてくれないかな」
「はい。何でしょう」
「君、今日寝てないでしょ？」
ヴェントの疑問に思わず肩が跳ねた。持っていたリボンが手から滑り落ち床に落下する。
「声音がいつもと違う。目が若干充血してるし、動き鈍い。反応速度も少し遅い。後は……目の下のクマだね」
流石、師匠である。的確な指摘に嘘なんてつける筈がなく……私は白状した。
「ずっと考え事をしていたんです」
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夜野兎(プロフ) - 逃亡者さん» 返信遅くなりすみません！！ここまで見てくださりありがとうございます！体の心配までしていただいて……恐縮ですっ、ありがとうございますっ。コメントありがとうございました！！ (2020年3月26日 18時) (
レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
逃亡者(プロフ) - 初コメント失礼致します。前から少しずつ読み、漸く追いつきました。大変面白く、続きが楽しみです。また更新出来る時に、気が向いたら更新してくださると嬉しいです。体調を崩さない程度に頑張ってください。 (2020年3月16日 20時) (レス) id: 3951c8a1b8 (このIDを非表示/違反報告)
夜野兎(プロフ) - ルイスさん» はじめまして！！返信おそくなりすみません……ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 99e7c54c4d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス(プロフ) - はじめまして!今日この作品を見つけいっき読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください! (2020年1月29日 23時) (レス) id: d4f9260aae (このIDを非表示/違反報告)
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