Engage Ring. (ページ29)

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撮影初日から１週間

みっちり撮影して、少しずつ慣れてきた。

あの日から、廉くんとも普通に過ごしてる。

葵さんは相変わらず良くしてくれて、

他のモデルさんたちも

なんやかんやで仲良くしてくれてて安心。

明日は、なんと！

私の特集企画の撮影とインタビュー。

なんか私、本当にモデルさんみたい！！

なーんて、

浮かれてた…

『…えっ。ドア開かへん！なんで！？』

自分の時計を見るともう夜の10時。

廉くんはそろそろ家に着くかな。

専属モデル仲間のマナさんに

「特集って大事だし、明日の服確認しておいで」

って。

みんないつもしてるから、って。

…

私、ハメラレタ？？

『はは…』

なんか、呆れるわ。

やっぱ、この世界こんなもんか。

鞄ごと、控室においてきてるし

連絡もできんのじゃあどうしたらいいんかな。

明日になれば誰か来るし、

そしたらシャワールーム使わせてもらおう。

妙に冷静な自分が怖かった。笑

…さむっ

…へっくしゅん！！

ああ～、やばそうやなあ。

だんだん、意識が遠のいていく。

それは睡魔からなのか、

それとも、身体が弱ってるからなのか。

.

.

.

___________Aちゃんっ！！！！

遠くで誰かが私を呼んだ気がした。

それは現実なのか、夢なのか。

何もわからないまま、私は意識を手放した。

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