8話 ページ9
sideA
目覚めた時に寒気を覚えるのはたまにある。
ジョーカー【可愛いマリオネット。愛しているぜ。】
何も覚えてない。
数年間の記憶はない。
そして、誰もが私を知らない世界に突然放り込まれた。
でも、誰よりも傍に居るのは
A『……』
私という人形を操る人形師。
見えない糸で操る。
茉希｢起きたんだね、A。目覚めはどう？｣
A『……強いて言えば最悪です。』
茉希さんの顔は強ばる。
ジョーカー【可愛いマリオネット。】
また、あの声が耳に残る。
A『紅麗…』
炎の男。
名前をつけたのは私なのか
違う人間なのかも分からない。
A『紅麗は、全部、覚えている…？』
紅麗は何も言うことなくまた自分の体を削ってる。
A『……』
私はあの時以外の記憶がない。
｢焔ビト｣を初めて見た時以外の記憶がない。
ジョーカー【安心しろ、いずれ真実を知ったら記憶も戻るだろうよ。】
低く私の耳を弄ぶかのように私を操る人形師。
茉希｢…A!!｣
ビクッとなって隣を見る。
茉希｢やっぱりまだ休んでいた方が…｣
A『……大丈夫です。』
見ると紅麗はか細い炎になって
それでもずっと私に火の玉を差し出す。
A『……要らない。』
そう言えば紅麗は
火の玉を自分の体に戻す。
ジョーカー【ダメだ、食え。】
またあの声が…
ジョーカー【マリオネット。】
さっきの少し優しさが残る声とは違う。
ジョーカー【
茉希｢…A？｣
茉希(目が…生きてるようには見えない…というか人形みたい…光がない……)
ジョーカー【良い子だ、マリオネット。さあ、任務があるから体を動かしておいで。】
茉希｢どこ行くの!!A!!安静にしてなきゃダメ！｣
茉希(誰かが動かしているみたいに歩いてる…まるで本当に人形になったみたい…)
ジョーカー【愛しているぜ、マリオネット。】
また私の耳に残して私はまた糸が切れる。
Noside
ジョーカー｢次の任務まではバイバイだな。｣
不気味な男がそう言って
リヒト｢ほらほら、ちゃんと完成しただろ？｣
ジョーカー｢次の任務までに完成しなかったらどうしようかと思ったぜ。｣
もう1人の男から小瓶を受け取る。
リヒト｢人形劇の事になるとせっかちだなぁ。｣
ジョーカー｢折角の入隊祝いを遅らせちゃあいけねぇからな。｣
リヒト｢クククッ…まあ僕も近くで見ておくよ。｣
2人は不気味な笑みを浮かべていた。
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蓮 - ジョーカーとの関係などいろいろ気になります！とても面白いです！続きを楽しみにしてます！頑張って下さい。 (2020年7月6日 18時) (
レス) id: def185814e (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2020年3月10日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
あに芋 - この小説めっちゃ好きです！！続きが気になります！早く紅との接触が見てみたいです！！更新待っています！！ (2020年1月9日 19時) (レス) id: d6f2ad8f63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペテン師 | 作成日時：2019年12月25日 21時
