__ Spring __

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拓弥くんと学校近くのカフェに入った。






それぞれの飲み物を頼み、沈黙が続く。






拓『…で？どうしたの？』






表情変えずに、でも心配そうな目で私に聞く。









「さっきね…」





女の子たちが通った時に言われたこと、その時思ったことすべて話した。






拓『……そっか。ごめんな、気づかなくて。』






違うの、謝られたいんじゃなくて…









それからは、お互い気まづくなって…なんてならなかった。






好きなこと話したり、お互いのこと話した。






写真のことも話したよ。






拓弥くんは人をとるのが少し苦手みたい。






嘘の顔は撮りたくないって。






花や鳥って言う自然はすべて正直に見せてくれるだって。









私は人かなぁ。






確かに、嘘の顔を撮りたくはない。






でも、皆がダンスを踊ってた時みたいに楽しいってとこを写真に残したい。






人の表情ってコロコロ変わるから面白い。






その人のいいところ、悪いところ、すべて見える。






でもそれがあって、その人が成り立っているんだって。






カメラのフィルムを覗くとその人のことが見えてくるんだ。






感情、表情、動作。






それがたとえどんな感情でも、どんな表情だったとしても、綺麗だなって思える。






私の話を拓弥くんは、うんうんと頷いてくれる。






私の全てを受け取ってくれているようで嬉しかった。





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