98.助けろ下さい ページ8
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No side
時刻は午後7時半。今日の試合も終了し夕食も取り終わった選手たちはそれぞれ自由に時間を使っていた
西谷「龍!今日も俺のトスうってみてくれ!!」
田中「おー!勿論だぜ!」
多くの烏野の部員たちは体育館で自主練に取り組んでいる。姿が見えないのは、黒尾や木兎の自主練に付き合っている月島と、どこかに行ったっきりの日向と影山のみ。
そんな時、ガラッと大きな音を立てて勢いよく体育館の扉が開けられる。皆その音に驚き手を止め、反射的に音のした方に視線をむけた
そこに居たのは七夕A。俯いていることで長い前髪がその顔を隠しているが、肩で息をしている
A「…西谷っ、」
西谷「おっ、七夕か!どーしたでかい声だしたりしっ…!?」
普段の声量とは比にならない程声を張り、俯きながらずんずんと歩み寄っていく彼女に対して驚きの表情を隠せない者が多い中、西谷は眩しい笑顔を彼女へと向けた
しかし、彼女が西谷の両肩をやや強めに掴み彼女の表情が見えたことで、流石の西谷も言葉をとめ、表情を強ばらせる
それは、Aがいつも通りの無表情ではなく、眉をひそめて"いかにも不機嫌そう"な表情を浮かべていたからであろう
澤村「えーっと…七夕さん、一体どうしたんだ…?」
A「…西谷、」
西谷「は、はい…」
A「………
速急に、あの二人をどうにかして。」
西谷「お、おお?」
田中「あの二人…って…?」
Aがスっと指を指したのは先程彼女が入ってきた体育館の入口。しかしそこには誰の姿もなく、皆顔を見合わせて首を傾げた
その直後。廊下の方からバタバタと足音が聞こえてくる。その足音は段々と近づいてきて、ついに体育館へと勢いよく入ってきた
日向「はっ、はっ…やっと見つけた、!
ほら、みたか影山クン!
やっぱりおれの言う通り、七夕さんは体育館にいた!」
影山「うるせぇ日向ボケェ!
だいたい、お前が迷うからこんなに時間かかったんだろうが!」
日向「な、なんだとう!」
菅原「"あの二人"、ってもしかして」
A「…彼らです」
目の前で未だ口喧嘩を繰り広げている2人を見てはあ、とため息をついたAに、何も知らない烏野の部員の多くが同情の目を向けたのだった
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ゆめぬし〜 - わ〜続きめっちゃ気になります!!更新お待ちしてます!! (3月27日 19時) (レス) @page19 id: 87ace5bfb7 (このIDを非表示/違反報告)
涼(プロフ) - 更新お願いします…(´;ω;`) (3月22日 12時) (レス) @page19 id: 912a8b7391 (このIDを非表示/違反報告)
_zh(プロフ) - 続きが読めないのが惜しいです……こんな面白い所で止まってるなんて……気が向いたときにふらっと戻ってきてくれたら嬉しいです。お気に入り登録しておきます (10月29日 10時) (レス) @page19 id: acefa471ee (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、、欲を言えばもっと逆ハー要素いっぱい増やして欲しいのと、ノヤっさんとの絡みいっぱい見たいです!!文才天才過ぎます、、更新お待ちしてるので完結までついていかせてください! (8月27日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
shibao(プロフ) - 全然待つので続き書いてください! (7月8日 23時) (レス) id: 3ee091ec74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:@ゑの | 作成日時:2021年4月10日 23時