【HQ!!】地味なあの子は隠し事をしている。

39.明日は雪かな ページ41

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Tanahata side









次の日、昨日はあの後すぐに家に帰って顔を冷やしたが、やはり少し腫れてしまった。友達に「どうしたの！？」と目を丸くされたが、「バレーボールにぶつかった」と軽く誤魔化した



白福先輩と雀田先輩からは大量の電話が来て、雀田先輩は何故か号泣していた。申し訳ないことをしたな、と思う




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放課後、私は部活ではなく生徒指導室へと向かった。先輩方へは断りを入れたため問題はないだろう




そこには既に3年生の女子生徒が数名、1年生の女子が数名いた









「っ、どうせまた、私のことを切りつけるつもりなんでしょっ、うぅ…」









ぽろぽろと涙を流す彼女は左腕に絆創膏が貼ってある。それが私が付けたことになっている傷なのだろう。中々の演技派だ









『…私が気になっている事は2つです


切りつけられたのであれば、どうしてその日の内に先生の元へと行かなかったのか、


なぜそのような騒ぎとなっていたにも関わらず、体育館で部活の準備をしていた男バレ、女バレはこの騒ぎに気づかなかったのか、という事です』





女1「っ、そ、それは…その…」




『私は何もしていません。体育館にいた部員たちに話を聞けば分かることだと思います』









そう言えば、先生達は一斉に彼女を見る。先程までぽろぽろと流れていた涙は焦りからかなくなっている。やはり演技派である









女2「っ、でも、うちらが見てたんだよ！？」


女3「そ、そうよ！それに怪我だってしてるんだから…」









取り巻き達は何やら焦った様子で先生たちに訴えかけているが、「バレー部に確認してみる」との一点張り。これで部員たちが"本当の事を答えてくれれば"私の疑いは晴れる



そこが1番の不安点だな、もし嘘を言われた場合はどうするか、と考えていれば、急に生徒指導室の扉が開いた。そこにいたのは意外な人物で。









木葉「…七夕は、何もしてませんよ

俺がしっかり見ていたので



何なら、体育館前の防犯カメラに映ってるんじゃないですか？」









彼の言葉に、明日は雪でも降るのだろうか、とすら思った私は、視界の端で彼女達の顔が真っ青になるのを捉えた









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